純喫茶トルンカ (徳間文庫) [Kindle]

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  • 徳間書店
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感想・レビュー・書評

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  • 純喫茶トルンカで出会う人たちが描かれる。
    そのスケールが大きい(大げさだけど)。前のお店から今のお店まで、そしてそこに秘められた背景。
    人生長くなってくると、あの時、こうだったなあ、あの時は若かったからわからなかけれど、今だったら違うな、みたいな、そういうことを思い起こされる何かがありました。
    ここで言ってしまえばいいのに…そう。でも、
    そこで(優しかからか、それとも不器用さからくるものか)敢えて言わない。言わないからこそそれが大きくなって帰ってくる。うまいです。

  • 4.5
    面白かった。
    まったりした感じ、私の好きなお話でした。
    本編を読む前に本の説明を読んだ時に、ちょっと重いのかなぁと思いつつも読み始めました。
    軽いタッチの部分もあり、それが話自体の深刻さを緩和していて、楽しく読み進められました。

  • 読み終わりの心のあったかさといったら。
    気が浮き沈みしたり不安定だったら心が穏やかに変わる。

    ハーデンベルギアを選ぶ絢子のセンスも素敵だし、ヒロさんとまた絶対いつか再会できるんだろうな、と希望を残してくれる後味も心地良い。

    恋の雫ではほろっと泣けてしまった。浩太がすごく良いやつで、不器用ながらちゃんとお姉さんとの約束を守ってるんだなと、ひしひし。

    近所にこんな雰囲気の良い喫茶があったらなぁ。
    都会暮らしに慣れた自分からすると、トルンカと取り巻く人たちの温かさが少し羨ましい。

  • 無料本であまり期待していませんでしたが、予想外に読めました。つらい過去から救われるハッピーエンドが3編。ワンパターンだが最後の話は今ひとつ。

  • 作者は私よりも年齢が年若い方だが、展開される世界観が少し上の団塊の世代っぽい。大人びた方なのかもしれない。叙情派フォークソング的な小話で構成されている。文章は中間小説的で、読みやすいが癖があまりないので、印象が薄い。恋愛もどぎついものはなくて、おつきあい程度の淡い感じ。ただ過去話では登場人物が離婚したり死別したりしているが。

  • 純喫茶トルンカの①バイト②お客さん③看板娘の短編集。
    2つ目の話はあり得ないし、なんか気持ち悪くもあった…。

  • 隠れ家的な純喫茶トルンカに集う人々の物語3編。
    いずれもほのぼのと印象深い。なんとなくハッピーエンドなのが良かった。

  • うーん、静かできれいな話。どこか昭和チックな、下町の香りを残す雰囲気。でもよくも悪くも話に起伏があまりなく、当然毒もない。だから読み終わっても、あまり感情に引っかからなかったかな。

  • 先が気になる話ではなかったから1話のみ読んで終了。うーん、ちょっと自分には退屈かも。

  • 喫茶店トルンカの客となって、お店でコーヒーを飲んでいるような気持ちになる。
    様々な人生の積み重ねを経て、至った現在。
    ゆったりした時間が流れ、心が穏やかになるような作品。
    〈この世は素晴らしい。戦う価値がある〉
    作中で絢子が引用した、ヘミングウェイの言葉。
    良い言葉。

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著者プロフィール

1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「森崎書店の日々」で第三回ちよだ文学賞大賞受賞。同作品は映画化された。著書に「続・森崎書店の日々」「純喫茶トルンカ」「純喫茶トルンカ しあわせの香り」がある。

「2023年 『きみと暮らせば 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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