【全1-5セット】恋い慕う白薔薇～ひきこもり姫は不器用な騎士に愛される～【イラスト付】 (ロイヤルキス) [Kindle]

著者 : 日車メレ

制作 : ｙｏｓ 

• ジュリアンパブリッシング (2019年6月28日発売)

感想・レビュー・書評

[sakuraさんの感想 · 2019年7月28日]

Kindle版読了。

先王の庶子で、王宮から迎えが来る14歳になる迄宿屋を営む祖父母と市井で暮らしていた18歳王女ヒロインと、2年前迄ヒロインの護衛役だった誠実で不器用な28歳騎士ヒーローとの両片想いすれ違いラブストーリーです。

面白かったです！
庶子の王女ヒロインと護衛騎士ヒーローがただいちゃいちゃするだけの話でなく、平民から突然王女となったヒロインの苦労とか、王宮内での王位継承争いがあったりと、結構なシリアス展開のロイヤルラブストーリーでした。

年齢差10歳で、体格差カップルでした。
敬語ヒーローです。

戦勝の褒美として、異母兄である国王の命でヒロインはヒーローの元に降嫁する事が決まります。
先王の庶子で、現王の異母妹だと告げられ王宮に連れてこられた4年前からヒーローに密かな恋心を抱いていたヒロインでしたが、大切な女性がいるかもしれない優しい彼に「庶民姫」「引きこもり姫」と呼ばれている厄介者の自分が押し付けられるのは可哀想だと、何とか婚約話を破談にしようと奮闘します。

物語は現在から始まりますが、すぐに回想という形でヒロインが祖父母と別れて王宮で暮らし始める事になった4年前の事情や、ヒロインが無断で祖父母に会いに行こうとして何者かに命を狙われ、ヒーローが大怪我を負ってしまった2年前の出来事が語られていました。
自分のわがままの所為で周囲に迷惑を掛けた事を兄王にもきつく叱られ、大切なヒーローに怪我を負わせてしまった事をひどく後悔したヒロインは、それから公務以外は部屋に引きこもるようになります。

…父親を知らずに育ち、母親を亡くしてからは宿屋を営む優しい祖父母の元で庶民としてつましくも幸せに暮らしていたのに、14歳の時に王族の都合で王宮に強引に連れてこられ、望んでもいないのに王族としての教育を受けさせられるヒロインが本当にかわいそうでした。
護衛役として片時も離れずに傍にいてくれたヒーローにだけ本音で接して甘えるようになり、結果、ヒーローに怪我を負わせた事をずっと後悔し続けているヒロインが気の毒に思いました。

ヒーロー視点あります。
ヒロインが知らない所で色々と手を回していた、気遣いの人でした。
結局、ヒーローが同僚に語っていた想い人はヒロインで、将来的にヒロインの婚約者にさせるつもりで4年前に国王がヒーローを護衛騎士にさせたようです。
ヒーローもそのつもりで、ヒロインにだけ特別に愛称呼びを許していたのでした。
ヒロイン以外の女性には冷たいヒーローに萌えました。

ヒロイン視点ではあまり分かりませんでしたが、王宮内では国王と政敵の熾烈な王位継承争いが繰り広げられていたようです。
兄王も不器用な人でしたが、異母妹のヒロインにも心を配ってくれる優しい人でした。

婚前にちょっとは手を出していましたが、挿入ありの初Hは結婚式後の初夜迄我慢してくれた紳士ヒーローでした。
体格差のあるヒロインを気遣ってか、特に絶倫とか獣のように激しく求める感じはありませんでした。

エピローグはヒロイン夫婦の息子と、国王夫妻の娘が登場する微笑ましいエピソードとなっていました。
ヒーローが持っていたハンカチの刺繍は、予想通りヒーローが刺したものが明かされていました。

[黒ソーダさんの感想 · 2024年1月27日]

一度読んでいるはずなのだが、さっぱり思い出せないのでまた読んだ。思い出せない理由の見当がついた。お話にハマれなくて、おそらくスライド読みで結末まで読み終えたのだろう。最後までヒーローの姿を頭に思い描けなかったし、今回ちょっとキモかった。ヒロインは取り立てて才知のある人ではないし、誤解や隠された真実のためにヒロインがずっと独り相撲をするパターンはあまり好きではない。要するにカップルに対する好感度が上がらなかった。好きな作家さんなので★は大甘で3

[シロさんの感想 · 2023年7月28日]

作者さんが後書きで書いてた「アピールしているのに伝わらない悲しみ」のヒーローだったような。
でも自分なんてと思ってしまうヒロインの気持も分かる。普通に祖父母と宿屋で働いてたのにある日騎士が迎えに来て王女さまでした、だもんね。
このヒロインはがんばり屋さんだと思う。
ヒーローが自分の方にワザと倒れてくる令嬢を躱して転けてしまっても冷ややかに見おろして近くの騎士に介抱させるのが徹底してて好きだわ。

[満開さんの感想 · 2022年2月24日]

元護衛騎士（28才）に降嫁することになったひきこもり姫（18才）のお話。TL。

主人公は宿屋を営む祖父母と市井で暮らしていたのに、14才の時に先王の娘だと知らされ、突然“姫”となってしまいます。
貴族社会に慣れるようにと、つけられた教師の中には、『母親が平民』『市井で育った姫』を見下してくる人もいて、14才の子が慣れない環境で、嫌味を言う大人に学ばないとならなくて可哀想でした。同じ年頃の子達もそんな感じで、また…。
そんな中で、唯一はっきりと味方だった護衛騎士。主人公に好きになるなと言う方が無理ってものです。

『不器用』はヒーローっていうか、王（主人公の兄）につけてあげたいです。

ヒーローは主人公に伏せなければならない事を伏せた上で、出来る限り主人公の力に、癒やしになっていたと思いました。
敢えて言うなら、刺繍の事を内緒にしていた件かな？
でも内緒にしていた理由を聞くと、分かってるからこそかと。実際そうなってましたしw

ヒーローが見守る内に主人公に好意を抱いていくのも納得でした。

『元』護衛なのは、前から決まってた移動があったからです。

一番心に残ったのは、『ヒーローがよろけた女性を助けなかった』からの、主人公に近づいてくるシーンです。
主人公に見せていた顔しか知らなかったので、パーセル同様「こわっ」と思いましたw
後半でヒーロー視点を読んで、その時まだ恋だと自覚する前だと知って驚きました。

[ダヨみん@小説垢さんの感想 · 2020年11月15日]

不器用というよりムッツリスケベおじさんなヒーローという印象受けました。若いのに。
そしてわりと好みかも…
ヒロインはアクティブ引き篭もりという良く分からん印象受けましたが真面目で一生懸命なので高感度高いです。
個人的にはもう一人の騎士さんその後見てみたい気も。彼気の毒過ぎる面白いけどw

面白かったし、誰にでも勧められます。
良かったです。

[ちよさんの感想 · 2020年3月15日]

ヒロインは14歳まで庶民として普通に暮らしていた庶子の王女。引きこもりはある事件がきっかけなので、内向的ではなくどちらかと言うとヒロインは元気系で健気。ヒーローは王家からの信頼もあつい伯爵家跡取りの騎士。忠誠心も強くてヒロインに優しく丁寧に接する。
初恋の相手であるヒーローとの婚約に嬉しさより申し訳なさがたって思い悩むヒロインに好感が持て、すんなり感情移入できてとても面白かった。

著者プロフィール

投稿サイト「アルファポリス」や「小説家になろう」「カクヨム」で活動中。著書に『男装王女の悪妻計画 ～旦那様がぜんぜん離婚に応じてくれません～』（Mノベルスf）、『予言の乙女は大公の従者になって魔境に潜伏中です』（フェアリーキス ピンク）などがある。

「2022年 『死に戻り令嬢の仮初め結婚　～二度目の人生は生真面目将軍と星獣もふもふ～』 で使われていた紹介文から引用しています。」