毒だらけ　病気の9割はデトックスで防げる！ [Kindle]

著者 : 内山葉子

• 評言社 (2019年7月20日発売)

感想・レビュー・書評

[Grace Yuさんの感想 · 2022年9月2日]

【生活環境が毒だらけなのは理解できましたが…】
私たちの生活環境は有害物質であふれているということは耳にしていたので、覚悟して本書を読み進めました。
著者は北九州市でクリニックの院長をされており、適応疾患やストレスを抱えた患者さんの治療やカウンセリングをされています。本書では、内山先生のクリニックで回復した患者さんの症例もたくさん載っています。
本書では、私たちの住環境に存在する、あらゆる有害物質が説明されていています。もう私たちは宇宙か別世界に行かない限り、救いようがないような印象を受けました。でもこれは、私たちが快適な生活を追い求めるがゆえに引き起こしてしまった毒でもあります。
本書はたまに、前半で述べていたことと矛盾する内容もあります。例えば、口腔内の健康を保つべきだといいながら、後半ではフッ素入りの歯磨き粉は有毒だと言っています。でも、フッ素は虫歯の予防にとても効果があり、大人が歯磨き粉3本分を丸呑みしない限り致死性はありません。また、インプラントにも否定的でした。
日用品には化学物質やパラペンなどが使用されているので良くないと言っていますが、すべての化学物質が有害とは思えません。また、医師のような専門家が、界面活性剤を否定し、石鹸の使用をすすめているのには違和感を感じました。石鹸も界面活性剤の一種では？ならば、シャンプーやコンディショナーの使用をやめて、石鹸で全身を洗浄することは本当にいいのでしょうか？肌疾患のある人には危険すぎると思います。
自分の住む世界が毒だらけで、逃げようがないことも理解できたので、これからはストレスにならない範囲で、致死に至らない程度に、これらの毒に接していこうと考える機会が持てたのでよかったです。また別の角度から、著者が毒という商品を開発している人たちの本も読んでみたいと思います。

著者プロフィール

関西医科大学卒業。医学博士。腎臓内科専門医。総合内科専門医。葉子クリニック院長。
全人的な医療に基づき、自然医療や漢方・機能性食品などの補完・代替医療と西洋医学、心のケアなどを統合的に行い、難治性の疾患の診療を行う。主な著書に『パンと牛乳は今すぐやめなさい！』『発達障害にクスリはいらない（国光美佳氏との共著）』（マキノ出版）、『薬膳酵素ごはん』（ユサブル）などがある。

「2023年 『腎臓をよくする食事』 で使われていた紹介文から引用しています。」