クローバーナイト (光文社文庫) [Kindle]

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  • 四つ葉のクローバーの小葉は、
    それぞれ、希望・誠実・愛情・幸運を象徴しているとされる。
    また、よくある家族の形にもたとえられる。
    クローバーナイトのナイトは家族を守る騎士(ナイト)である。
    夫で父であるイクメンが主人公。

    保活・お受験・母と娘問題と、よくある子育て家族の出来事を、
    ちょっと目線を替えた主人公が鋭い剣でスパッと切り込んで解決!

  • 家族の話で5つのストーリー 女性社会や娘と母の関係は辻村先生の作品では多いが、この作品ではそれを男性目線パパ目線で描かれている サクッと読める家族ものだけど甘いだけじゃない。

  • 仕事と子育てに頑張るパパさんが主人公。
    こんな理解あるお父さんがいたらいいな、と思ってしまった。
    日々の子育て日記風なお話しかと思ったらちょっとした謎解き的な要素もあって面白かった。

  • 保育園児を育てる夫婦の話。
    「保活」「小学校受験」「お誕生会」「祖母との関係性」とテーマが設定されて物語は進行していく。

    セレブ幼稚園のお誕生会に会場を貸し切って数百万かけて開催するという話には嘘~と驚くが、
    自分も経験のある保活のくだりは擬装離婚以外自分もまわりの人間も普通にしていたことばかりが書かれているので、東京のどこかには子供のお誕生会に数百万円かける世界もあるのだろうなーと想像する。
    小学校受験も経験はないが経験者の友人の話ともそう大きく違わないので、嘘のようなリアルな話が描かれている。

    東京だからか、少子化だからなのか、育児も随分とおかしなことになっているな、と読みながら改めて感じるが、親は子供に自分のせいで損をさせてしまうんじゃないかと怯えながら必死に子育てするクローバーナイトであるという点には大いに同感、励まされた。
    自分の育児が正しいかどうかの正解はなく、子供が幸せな大人になるという望む結果も何十年先まで見えない不安の中で親は皆多かれ少なかれ子供を育てているんだなと思うと少しホッとする。
    どうか大人になった子供たちよ、「毒親」という便利な一言でかってのあなたのクローバーナイトたちを断罪しないで欲しいと願う

    リアルなストーリーの中で唯一ファンタジーなのが、主人公夫婦が出来すぎなところは、憧れを売る雑誌VERY掲載の小説だからか。

  • VERYで連載作品(2014年~2016年)
    夫婦共働き、核家族化という現代で増えている家族の風景。子どもがいるから共感するシーンが多い。主人公の裕とその奥さん・志保のお互いを尊敬し合う関係性を築けたら最高だ。読み応えのある1冊。乳幼児を持つ夫婦に贈りたい1冊。

  • 保活等々、子育てド真ん中なパパの
    育児奮闘記とプチ推理。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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