- Amazon.co.jp ・電子書籍 (212ページ)
感想・レビュー・書評
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無理に三角関係にしなくていい。
前巻までは楽しく読んでたし最新刊まだかなーと期待していたのだが……さすがにご都合主義な偶然が多すぎないか?ジャコウネコの正体は意外性があって面白かったし、シシ組と着々と親睦を深めていくレゴシや年相応の男の子なルイには和んだのだが、メロンとハルには接点を作らなくてよかった。
複数同時視点で物語を進め、一本に収束する形に持っていきたいのだろうが、あの短時間の会話でメロンがあっさり落ちるのは解せない。
そこまで特別な子じゃないからこそ、異種族同士の恋愛や社会の矛盾と等身大の視点で向き合えるのがハルの魅力だったのに、アレじゃ「出会う男がどんな童貞でもサイコパスでも惚れる最強ヒロイン」みたいで違和感。
メロンもハルに即オチしたせいで、アレ……なんかそこまでヤバくない、フツー……?となった(行動は十分ヤバいのだけど)
子供時代のいじめの話は、肉食獣と草食獣のハーフだとこうなるのね!と妙に感心。陰険だなあ。しかし追い詰められたサイコパスって大抵「生まれてきてからだれにも抱き締められたことがない」「愛されたことがない」って言いだすよね……
メロンの裏にはまだ何かありそうだが(主に家族関連)レゴシが真っ白になったの勘違いのせいかよ!!とか、脱力する展開が多かった。ビジュアルががらっと様変わりするんだから、相応の理由がほしかった。
おそらくカチッとプロットを立てず、「このアイディアいいじゃん」とその都度フレキシブルに流れを修正してるのだろうが、今巻は方々で無理がでてる。
キャラクター達が自分の意志で動いてそうなったというより、思い付きの流れで動かされてる感じで乗りきれない。
あと個人的に疑問なのだが、インターネットやSNSが現代の私達の世界並に発達してるのに、食殺事件の犯人は科学捜査で特定できなかったのだろうか?
食殺現場には犯人の体液(唾液・血液)や体毛が落ちてるはずだし、仮に証拠隠滅をはかったとしても目視では限度がある。世界観は面白いのだが、「あそこはあんなに詰めてたのにここはこんなに杜撰なの!?」と、しばしば落差に驚かされる。もうちょっとバランスを是正してほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かぁわいい
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レゴシの犬生はなんだってこんなにも波乱万丈なんだ。と、苦笑いがこぼれてしまう。それでも、無駄にまっすぐに突き進む姿に勇気とか元気とかもらったのは事実。ハルちゃんがいつだってムダにトラブルの元に近づいていっちゃうのが、心配。それはさておき、ハルちゃんがいうところの肉食と草食の関係は非常にシンプルで、それ以上でも以下でもなくて、メロンのような人から見たら命が身軽であっても、それはそれでいいじゃないかとも思ったり。シシ組のルイラブさ加減は大爆笑。そこにレゴシも加わっちゃうんだもん。ズルいや。
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最近、すごいペースで新刊が出ている気がするけど、この密度とテンションはすごいなぁ。波が来ているんだろうか。面白かった。このシリーズ、読み始めの頃は引き込まれてレビューを書く間もなく次へ次へ、と来てしまったけど、再読してレビューを書くのもいいな。
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ハルちゃんが絡むと覿面につまんなくなるんだよな…。
序盤からこの子好きになれないわぁ…と思ってたのを差し引いても、今巻の辺りのハルちゃん絡みのエピソードは「???」てなってばっかだった。
本誌で読んでた時もアレだったけど、ルイ先輩は雄鹿としてこれから大丈夫なんですか…(色んな意味で)