新・日本列島から日本人が消える日(下巻) [Kindle]

  • 破・常識屋出版
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  • 下巻は、江戸時代から現代まで、世界、そして日本が "イルミナティー" (別名フリーメーソン、三百人委員会とも。なおロスチャイルドはイルミナティーの金融担当だとか)という世界を牛耳る組織(その裏にはレプティリアンがいる)に如何に支配されてきたか、というイルミナティー陰謀論一色だ。

    本書では、ほぼすべての世界史的事件がイルミナティーの陰謀、ということになっている。例えば、イラク戦争はイラクが「イルミナティー傘下の金融システムに入ることを拒否したために、大量破壊兵器を持っているだとかなんだとかいちゃもんをつけて攻撃された」のだし、そのきっかけとなった911同時多発テロもイルミナティーがマッチポンプの手法で仕掛けたものだ。

    日本も、実は江戸時代からイルミナティーに虎視眈々と狙われていた(そもそも、イルミナティーはムーの流れを汲んで波動が軽くなりがちな日本列島を嫌っているのだ)。シーボルトはイルミナティーのスパイだったし、ペリーが浦賀に来たのもイルミナティーの命令、大塩平八郎の乱はイルミナティーにそそのかされた大阪商人の自作自演(大塩平八郎はまんまと利用された)、モリソン号事件も漂流民を上手く利用して開港を迫ったイルミナティーの陰謀、明治維新の影のフィクサー岩倉具視は「自分の頭の良さを証明する溜めのある意味ゲーム」としてイルミナティーと組んで明治維新を起こした(不平等条約締結に向けた暗躍、井伊直弼を陥れる策略、言うことを聞かない孝明天皇の暗殺、天皇の替え玉への挿げ替え、徳川慶喜を騙しての大政奉還実現)、坂本龍馬はイルミナティーの使いっ走りで、ジョン万次郎はアメリカの良い部分だけを意図的に見せられて帰国し、図らずもアメリカの素晴らしさを宣伝した広報マン、となる。

    明治維新後も、神社庁は、岩倉らがイルミナティーに相談して、カトリックを手本にして導入したシステムだし、日清戦争も日露戦争も日本が戦争するようイルミナティーが仕向けたもの(戦争は儲かるし、重いエネルギーを増やせるのだ)。日英同盟に基づく第一次世界対戦への日本の参戦も、日本の国力を下げるため戦費を出させることを狙ったもの。第二次世界大戦に関しても、その目的の一つが「日本列島に住む人々に自虐感を持たせること」だったため、当時の日本の政治中枢はイルミナティーの意向を受けてアメリカと裏で組み、敢えて戦争を長引かせて悲惨な敗戦へと日本を導いたのだし、日本への原爆投下もイルミナティーの意向。第二次世界大戦後に天皇の地位が維持されたのも、当然イルミナティーと通じていたから(戦争責任で極刑に処せられたのは、イルミナティーの仲間でない人達だけ)、となる。

    戦後日本の高度成長やその後のバブルとバブル崩壊も「何とかは肥らせてから食え」とばかりにイルミナティーが仕組んだことだし、核家族化も、終身雇用の崩壊も、国鉄や郵政の民営化も、イルミナティーの圧力により行われたこと。東日本大震災も、日本政府がイルミナティーの要求に応じなくなってきたことに対する脅しとして人工的に起こされたものだし、原発事故をなかなか収束させないのも、原発後の放射能の恐怖を煽るのも、重い波動を好むイルミナティーの意向なのだ。中国、韓国との関係が悪いままなのも、イルミナティーの命令によりこれらの国々のリーダー達が出来レースをしているから…。

    今の日本の政府の中心にいる人達はイルミナティーの言いなり(清和会は、明治維新からつながる人達の派閥=イルミナティーに逆らえない人達で、今の自民党には清和会の人しかいない。もう一つの大派閥経世会は、田中角栄の失脚などですっかり力を失った)。

    いやはや、ここまでくるとお腹一杯。何かとキナ臭さの残る明治維新など、陰謀説に信憑性ありそうな出来事も含まれているものの、そのすべてがイルミナティーの陰謀とされてしまうと、さすがに退くなあ。

    また、陰謀説以外にも、江戸時代を美化しようと盛り過ぎてるところが…。確かに、江戸時代には高度な文化が花開いた訳だし、特に江戸の街は治安がよく衛生面も抜群で、資源をフルに再利用した世界屈指のエコ都市だったことや、当時の人口と米の生産高を考えると庶民の食糧事情はそれ程悪くなかったなどから、江戸時代の再評価が進んでいるとは思う。それにしても、例えば、"大奥" は将軍のハーレムではなく実は「いろんなところからリーダーとして適性がありそうな子達を連れて来て育てていたの。武家の子でも、庶民の子でも良かったのよ。その子供たちをスカウトする専門の人達もいたの。そうしてスカウトしてきた子供たちを育てていくのが大奥だったの」って、そんなわけないじゃん。歴代将軍を見たって、代々選りすぐりのリーダーだったなんてことはないんだし、むしろ血が濃くなってしまったのか、心身ともに脆弱な者が多かったんじゃないかな。


    さて、「イルミナティーが、最終的に目指しているのは世界統一政府」、「恐怖によって一つにまとめられて支配される世界」であり、そのために第三次世界大戦を起こそうとしている、という。

    そして、我々日本人は、このイルミナティーの呪縛から逃れるため、波動を軽くしてイルミナティーに与する国や組織の前から消えてしまえばいいという。

    どういうことかというと、彼らに興味を持たず、放っておく、「好きなこと、楽しいことをしてご機嫌さんでいる」、人に寛容となり、人を尊重し、感謝する気持ちを持つ。一方、時間に縛られたり、義務的に何かをするといった我慢することはやめる。これが波長を変えることなのだという。

    そして、「ピラミッド型の社会」(奪い合う社会)から、「丸い横並びの社会は提供しあう社会」(与え合う社会)、「三角から丸へ……そちらにシフトチェンジしていけばいい」という。お金は不要で、お互いに足りないものを補い合う、縄文のころのような社会を造れ、ということだ。

    「搾取の社会と、提供しあう社会とは波動エネルギーの軽さが違うから、お互い干渉できなくなってくる。だから、お互い見えなくなってくるの。だから、消えたって思っちゃうってこと」になるのだとか。

    "エピローグ(ここからが本題)" は、なかなか興味深かった。これはこれで一つの理想社会の姿だし、インターネットやブロックチェーン技術の発達により、今後世の中がバーチャルなコミュニティ同士が弛くつながる分散型社会に向かうかもしれないので、本書が言うような縄文型の互恵社会をも実現できるのかもしれない。ただ、このような互恵社会において、ニッチなシネスは成り立つのだろうか? お金を媒介とした自由な取引が可能なマーケットがないと、例えばマイナーな芸術家やマニア受けするゲームクリエーターなど、ニッチな世界の人達は生きていけないような気がする。

  • 真偽の程は別にしても面白い。

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著者プロフィール

3000倍引き寄せる、身体を持って次の次元へ行く!1.2 新日本列島から日本人が消える日 上下巻・最終巻などの作品がある。

「2022年 『アシュタール宇宙の真実 77のディスクロージャー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ミナミAアシュタールの作品

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