DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 4月号 [雑誌](特集1 女性の力、特集2 追悼 C.クリステンセン)
- ダイヤモンド社 (2020年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌
- / ISBN・EAN: 4910059690403
感想・レビュー・書評
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最近、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の話を聞く機会が何度かあった。経済性では拾えない社会問題を解決するのはパブリックの力だと思っていたけど、ゲイツ財団はその巨額の富と独立性を背景にむしろパブリックよりも社会的意義のあることを創造的にできるんだという話(パブリックも結局血税が資金源なので、ある程度の経済性と「失敗できない」というジレンマを負っている)。資本主義で大成功した一個人がパブリックよりも効果的に社会問題を解決する日が来るなんて、想像していなかった。
前段が長くなったけど、そのゲイツ財団のメリンダ・ゲイツさんの寄稿がとてもよかった。
データをベースに何がイシューか見極め、どこに投資するのが最も効果が高いか見極め、戦略を立ててる。
・ジェンダーギャップ指数を見ると、教育・医療分野は進捗が良いが、政治・経済という「権限と影響力」という面で進捗が悪い。
・そのための戦略は3つ、1.障壁を取り除く(ステレオタイプに異議を唱えるなど)、2.昇進ペースを速める(人材供給源の見直し、給与格差是正など)、3.外圧の拡大(株主、消費者、従業員としての働きかけなど)
加えて、クリステンセン氏の追悼特集で、
・イノベーションのジレンマ
・Jobs to be done
・プロフェッショナル人生論
が読めて、豪華。イノベーションのジレンマはさすが名著だった。本もやっぱり読んでみようと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本と海外では女性を取り巻く環境とか色々違うけど、頑張ろう!と思った。
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図書館で。
女性の力。女性活躍社会・会社の実現の方策。
クレイトン・クリステンセン -
How will you measure you life?
クレイトン M. クリステンセン
3つの質問
1) どうしたら幸せなキャリアを歩めるか
・強い動機付けはお金ではなく、学習し、責任の中で成長し、他者に貢献し、成果を認められる機会
2) どうしたら家族のと関係をゆるぎない幸福の源にできるか
・自分の資源をどう使うか、人生の目的を中心に置いて決めろ。その目的を見つけるためにいま時間を使え
・すぐに結果の出ない投資は避けがちだが、大切なものに正しく投資配分し続けろ
・子供があってほしい姿を実現するためには、小さな頃から家庭内にそうした文化を組み入れておかなくてはならない。子供も難しいことに取り組み、成功体験を通して自尊心を築いていく
3) 犯罪者にならないためには
・限界費用の罠にはまるな。「この特別な状況なら一度は許されるだろう」を認めるな。人生はそんな状況の連続だから
他
・謙虚さは卑屈な行動や態度ではなく、他者を敬う気持ちから生まれる。自分に満足して初めて謙虚になれるし、他者もそうなれるよう助けたいと思う
・どれだけ他者を助けたか?そんな物差しで日々行動 -
特集タイトル「女性の力」は偽りだと思いました。
女性と仕事について語られるとき往々にしてそうであるとおり、ハラスメントや機会やバイアスのことについて論じられていて、ちっとも女性の力のことは述べられていませんでいた。
こういうことでいいのかなぁ、という感じがしました。
クリステンセン氏の追悼特集も、特集というより過去論文の再掲じゃないかと、そういう見方になってしまいます。 -
ー 多くの組織が無意識のうちに、一貫性のない不満足な結果につながるイノベーションプロセスをつくり出してしまっている。大量のデータを用いたモデルをまとめるために時間と金を費やした結果、説明することには精通したが、予測することに失敗しているのだ。このようなアプローチを続ける必要はない。はっきりさせるところから始めれば、イノベーションはより予測可能で、より利益の上が
るものになるはずだ。
このような視点を持たなければ、待っているのは一か八かのイノベーションである。その一方で、この視点を持つことで、運頼みの手法から脱却し、ライバルたちに差をつけられるのである。 ー
女性のエンパワーメント特集とクレイトン・クリステンセン追悼特集。
女性のエンパワーメントについては、今の上司もその上もその上も女性なので、特に違和感がない。
制度的なものや、無意識のバイアスだとか、意識的に良くすべきものは変えていく必要があるけれど、最終的には男女問わず、自分が選んだ自分らしい生き方をすればいいんだと思う。