えれほん [Kindle]

  • 電書バト
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (278ページ)

感想・レビュー・書評

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  •  11円で購入( ´ ▽ ` )ノ

     ディストピア短編集。
    ◯善き人のためのクシーノ——ヲタが政権を握りリア充を徹底排除しているディストピア。タイトル通り「善き人のためのソナタ」のパロディなわけだけど、内容的に「1984年」等もパロられている。世界観の作り込みがハンパなく、絵もまたピカイチ。オチがすごいね(@_@)
    ◯かいぞくたちのいるところ(タイトルはみんなパロディになってるぽい)——知的財産権が何より重要視されているディストピア。IP刑務所所長がテロリストに脅されて囚人解放の手助けをさせられることになるのだが......っていう話。かなり難しい内容(>_<)。途中までは何とか頑張ったけど、最後の方はもう全然ついてけなくなっちゃった(>_<)
    ◯もう人間(これはディック「まだ人間じゃない」のパロ?)——誕生後も母体と臍帯で繋がってないと死んでしまう「アンビリクス症候群(臍子)」患者らの物語。バカバカしいとさえ言える全く架空の病気の話なのに、終始真剣に考え込まされた。生の意味。人権とは何なのか?
    ◯エピローグ——まるきり藤子・F・不二雄そのものの絵柄が再現されていることにまずびっくり( ゚д゚)。コンプラ・社会的平等・LGBTやSDGs等々が喧しい現代世論の代弁者たちが寄り集まって、今後の日本の在り方を考える会議を開く。初期筒井康隆を彷彿とさせるドタバタ劇。
     等々。
     
     全体としてとにかく難解(>_<)
     徹底的に考え込んで描かれており、一度や二度の斜め読みじゃ到底理解できないような内容。絵もまた途轍もなく緻密で上手。あらゆる意味ですごいな、ホント(゚д゚)!(ついでに言うと活字量も尋常でなく読むのにすごく時間がかかる)
     タイトルの「えれほん」は最初「電子版のエロ本」みたいなおふざけかな?と思ってけど、作中で「nowhere」逆読みだとネタバレされてた。
     もちろんサミュエル・バトラー「エレホン(ディストピア小説の元祖)」が下敷きになってることは言うまでもなく......

     たった11円でこれだけのものを読ませていただけるなんて、なんか申し訳ないような気すらする。
     面白かった( ´ ▽ ` )ノ
    2024/02/08
    #4905

  • Prime Readingにて無料。
    ダーウィン事変が非常に面白いので、別のものも読んでみようかと・・・
    いやあ・・・
    わからん。
    いやわかるんだけどわからん。
    というかわからん風に描いてるよね絶対。
    いわゆる社会風刺を、単純な話をわからん風に描いてるよね。
    すごい難しくしてる。
    よくよく読んでみれば単純な話なんだけど。
    そこがまあよいのかなあと。
    面白いかというと僕はそんなに面白くはなかった。
    でもよいと思う。

  • 倫理について考えるきっかけになる

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著者プロフィール

漫画家。作品集『パンティストッキングのような空の下』が「このマンガがすごい!」2017(宝島社)のオトコ編第4位にランクインし、話題になる。
本作『ダーウィン事変』にて「マンガ大賞2022」大賞受賞、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞、「このマンガがすごい!」2022(宝島社)のオトコ編第10位ランクイン、第1回「CREA夜ふかしマンガ大賞」6位ランクインなど、数々の賞を獲得した。
他の著作に『ユートピアズ』『一匹と九十九匹と』『ピンキーは二度ベルを鳴らす』『えれほん』など。

「2023年 『ダーウィン事変(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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