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感想・レビュー・書評
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テーマは、自己欺瞞。人は究極的に利己的に動いているのに、それを知られないようにするし、自分自身もそう思わないように自分を騙していると筆者はいう。
この醜い動機を「脳の中のゾウ」と例えている。
印象的だったのは
・人はだれしも不正を働く。避けるためには、他人の目線が有効。また、恥ずかしさも有効。
・自分たちをだますときは、いつももっともらしい理由をでっちあげる。これは、現実世界の政治家の報道官。政策に辻褄の合わないものがあっても、国民に対して正当化するための証拠を見いだしつづけ、説明し続ける。
・ボランティアは、自分たちの気分をよくするために行われている。献身的な活動を他人から見られたい。見せることで、社会的地位をあげたり、認めてもらえる効果を期待している。
・教育は、雇用者が雇用しやすいように、団体行動を取れるようにする場
・医療は、儀式的なものも多いと筆者はいう。他人の世話をすることで、自分の株をあげたいという共通の欲求がある。チャールズ2世の医療ケアが衝撃。医師団が懸命に努力したと見せたいがための治療だ。
人間の本質を浮き彫りにしたような本だった。こうした人間の本質を理解しながら、これからの行動や、相手の判断に活用していきたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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