- Amazon.co.jp ・電子書籍 (154ページ)
感想・レビュー・書評
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主人公がギャンブルの世界、特にルーレットにはまっていく話なんだけど、人はこうやってギャンブルにハマっていくのかぁ…気をつけなきゃっていうお話ではないです。
「俺は頭蓋骨の中に数を飼っている」って主人公は言うんですけど、「数」って数字のことなんですけど、この主人公が闇カジノのルーレットでかける場面…、もう目が離せなくて。
この本を読んでいる間ずっと、ギャンブラーの危険な賭け事を目の当たりにして息を殺して見守る観客になったような気持ちだった。
1番印象に残っている場面は主人公の頭蓋骨で飼っている数が覚醒してルーレットで初めて勝つ場面。ゲームが終わった後主人公は鼻血でちゃってます。(殴られたわけではなく)
ゆっくりと物語が進む中で、自分には主人公の感覚、思考が難しくなってきて理解できない部分もあったけれど、世界観や文章のインパクトが強すぎて頭の中から離れない。すごいです。
あと、ルーレット以外の賭け事が出てくるけれど、現実にそんな賭け事あるのかな?気になるけど…、いや無くていいですっ。知っちゃいけない気がする。
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カジノのヒリヒリした感じからの落下感浮遊感
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荒え〜!
最高!!ギャンブルのひりひりする感じ。 -
「Ank : a mirroring ape」が面白かった佐藤究さんのデビュー作が文庫本化されたということで早速購入。ぶっ飛んだエンタメ小説かと思いきや、かなり純文学寄りの小説だった。ふとしたきっかけでギャンブル狂になってしまった男が主人公で、地下カジノに入り浸ることになり、しだいに破綻していく、精神崩壊していく描写は支離破滅で刺激的だった。なんとなく中村文則さんの作風に似てるなと感じた。