仕事ができる人の鬼インプット―――弁護士が教える限られた時間で、圧倒的な知識を得る (三笠書房 電子書籍) [Kindle]

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  • 三笠書房
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  • 弁護士になるには、司法試験に合格するのが必須であるが、言うまでもなくこれは日本で最難関の試験の一つである。現在弁護士である著者が、これに合格する過程で、どのように勉強するのが効果的かという気付きを、インプットとアウトプットの視点でまとめたものである。

    著者は、司法試験の予備校に通っていたそうであるが、そこでは何年もに及んで司法試験に挑戦する、いわゆるベテランと呼ばれる人たちがいる。その人たちを観察するに及んでわかったのは、無駄なインプットが多いことだそうだ。最新の判例やマイナーな事件などにやたら詳しく、仲間たちとそうした話題で盛り上がる一方で、基礎があまりできていない。司法試験で問われているのは何なのか、を考えると基礎をどれだけ理解しているかということが問われ、応用問題にしても基礎がしっかりしていれば解けるはずのものしかないという事である。そこを理解しないで、無数にある判例の細部に関心を持ち、常に最新の情報をチェックしたりする行為は、言ってみれば無駄なインプットである。

    本来、自分がなぜインプットをしなければならないかという、本質を常に意識し、都度都度それを自問する事が大切である。

    例えばプロのスパイは、9割の時間をすでに公開されている情報を収集する事に費やすという。いわんや一般人の我々であれば、必要な情報とは、誰もが知らないような情報ではなく皆がアクセスできるような情報である。あながち飛躍した理論とは言い切れないであろう。無駄な情報の、暴飲暴食は何のためにもならないと言うことだ。

    当たり前のことであるが、その当たり前すら中々出来ないのが人間である。何も、試験に限らず、仕事に必要なインプットや、読書など、あらゆるインプットにおいてこの考え方は必要であることを、改めて気がつかされた。

    そして、インプットではなく、アウトプットこそが人生を前にすすめる力になる、という。至言である。インプットは目的ではない。アウトプットをするための手段でしかない。インプットをすることで勉強したと思うのは、目的と手段を混同している。本書でも、目標の設定を”本を何冊読む”というインプットではなく、”半年以内に何々のプロジェクトを立ち上げる”、そのために本を何冊読む、とするべきである。

    実践の無い読書、行動につながらない読書は、単なる「娯楽」である。もちろん、それも必要であるが、しっかりと目的を明確にし、理解しながら行動をする事が大切なのである。

    この本に出会って、読書というものに対してどう向き合うかと言う事を意識させられた。今後に役立てたい。

  • 無駄なインプットを無くす、良質なインプットを行う、そしてアウトプットを通じて定着させるという王道とも言えるべき方法が整理されている。
    が、士業最高峰というプライドなのかわからないが、他者を見下す表現(司法試験に何度も落ちる”試験のベテラン”の例示が繰り返しある)、自慢話が繰り返される。
    その点が気にならなければ読み進めるべきだと思うが、私にとってはそれが無駄なインプットに思え、軽く読み通した程度で特に印象に残る内容は無かった。

  • 少ない労力で短時間に多くのインプットができる方法を解説した本。

    アウトプットするためには、アウトプットする量を上回るインプットをこなす必要があります。時間が無限であれば、あらゆる情報をチェックすればいいのですが、現実にはそうはいきません。

    本書は、限られた時間の中で有益な情報を多くインプットする方法を紹介しています。

  • インプットするだけではただの趣味
    アウトプットまで意識して読書もといインプットすることが大事。

    いやはやおっしゃる通り。

    文部省のデータによると月に1冊も読まない人が半数、1-2冊の人が30%とかなんとか。別に書籍じゃなくてもインプットはしてるよね。でも、書籍のほうがインプットした!って思える体験が楽しいんだと思う。

    目的意識を持って、本を手に取り、合わなければすぐに閉じて捨てるぐらいの気持ちも一方で大事なのだろう。

    こういった本は何冊目かわからないぐらい読んでいるので、もちろん、この本で紹介されているような拾い読みや以前出てきたようなところは読み飛ばして読む。結果として20分もかからずに読める中で反省したり、こうしていこう!と思えるのだから、いい体験だ。

    と、このようにアウトプットするだけでも、私の中での読後感が変わってくる。

    同じことを鬼繰り返し覚えていく姿勢が大事だと。

  • とても実践的で、かつ上部だけの持論ではない展開がされていてとても参考になった。インプットの本であるが、アウトプットを目的としたインプットの本なので、アウトプットの本でもある。

    すらすらと読みやすい内容だが、内容は充実しており、インプットし易い整理がされていて良かった。

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著者プロフィール

間川 清(まがわ・きよし)
1978年埼玉県生まれ。中央大学法学部卒業。25歳で司法試験合格。現在は自らが代表として法律事務所を経営。損害賠償事件、相続事件、家事事件、刑事事件など、年間200件以上の弁護士業務を担当した経験をもつ。また、著作活動や講演・セミナー活動、メディア出演なども積極的に行なっている。
主な著作に『1年後に夢をかなえる読書術』『裁判官・非常識な判決48選』『気づかれずに相手を操る交渉の寝技』などがある。

「2020年 『仕事ができる人の鬼インプット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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