NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘 [Kindle]

  • サンマーク出版
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感想・レビュー・書評

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  • 本書は仕事に関してよく言われる9つのことをそれぞれ独立した章で深掘りしています。例えば1章では「働く会社が大事である」という内容が正確ではないことについて触れられています。会社間の違いよりもチーム間の違いの方がばらつきが大きいため、企業文化など会社単位で発信している情報をもとに就職先を決めることにリスクがあることを示しています。これは人種に対する違いよりも個人の違いの方が大きいため、ステレオタイプ的な理解が問題になることと似ているように感じます。

    最初の3つの章では組織文化や計画、目標といった企業の組織としての側面から議論を進めます。計画や目標などは特に従業員個人のものは半期や四半期ごとに見直すのが大企業の常識だと思いますが、これもさほど効果がないことが示された上でより意味のある方法が述べられています。実感としても納得できるものであり腹落ちします。続く4章では個人の人間としての性質についての内容になります。ここでもフィードバックや360°評価など、大企業で一般的に使われている方法があまり意味がないことが示されます。上司や同僚を5段階の質問項目で評価するというのがよくありますが、情報の非対称性(評価者が被評価者をよく知らない)とか評価者の回答傾向(1や5の極端な解答が少ない、とか)のせいで意味のある評価結果にならないようです。最後の二つの章ではワークライフバランスとリーダーシップについて述べられます。特にリーダーシップについては常識を覆すような内容でしたが、同時に納得できるものでもあり、非常に面白かったです。やはり自分はリーダーには向いていないなと思いました。

    タイトルは嘘という少し強い言葉を使っていますが、マーケティング上刺激的な表現にしているだけと理解した方が良いかもしれません。9つのいずれも完全に間違っているというわけではなく、誤解を招く可能性があるとか注意すべきといった認識の方がより解像度高く本書を理解できると思います。大企業で働く人であれば「やっぱりそうだよね」と思えるようなことが科学的に指摘されていくので、非常に痛快な内容でした。

  • 仕事に関して定説を思われることが嘘だった。納得する部分が多い。特に「最高の計画があれば勝てる」に納得、計画がいらないとは思わないが。計画は計画でしかない。
    人の評価もできないもそっかーって思うところが多かった。

  • ふむ

  • p230 助言が人の役に立つことは稀 輸血のようなもの
    p280 誰かが何かの能力や資質を持っているかどうか尋ねる代わりに「もし誰かが何かをしたらあなたはどう反応しますか」を尋ねる。他人のことを尋ねるのやめ回答者自身について尋ねる。
    データ=主観性がバグ
    測定=客観性の追求がバグ

    ホント
    #1 どのチームで働くかが大事
    そこが実際の仕事が行われる場所だから
    #2 最高の情報があれば勝てる
    計画は世界の動きについていけないから
    #3 最高の企業は意味を連鎖させる
    集団としての価値観を誰もが知りたがっているから
    #4 最高の人材は尖っている
    個性は仕様であってバグではないから
    #5 人は注目を求めている
    最高の自分を認識してほしいから
    #6 人は自分の経験なら正しく評価できる
    それしか頼れるものがないから
    #7 人にはモメンタムがある
    それぞれの人が違う方法で世界をわたっていくから
    #8 仕事への愛が一番大切
    それが仕事の本当の目的だから
    #9 われわれは尖りについていく
    尖りは確実性をくれるから

    仕事で強みを発揮する機会が毎日あるか?は自問自答していきたい

  • 仕事の世界には、一見もっともらしいが、実は的外れな慣行があふれている。生産性の低下を招く、職場の慣行の「ウソ」を暴き、よりよく働くための普遍的な真実を明らかにする。

    今日、職場に「ホント」のこととして定着している考えや慣行の多くは、実は的外れな「ウソ」である。例えば以下のようなもの。

    ■最高の企業は「目標」を連鎖させる
    ・組織は全体目標を設定し、社員にそれを落とし込む。だが、目標を課すことは、生産性の向上にはつながらない。
    ・一方、社員が自発的に設定した目標は、よい方向へ向かう推進力になる。
    ・組織に必要なのは、目標ではなく、仕事の「意味」を落とし込むこと。従って、リーダーは、本当に重要な仕事の意味を部下に理解させ、彼らのやる気を引き出すことに努めるべき。

    ■人は「他人」を正しく評価できる
    ・社員の資質を正確に評価することは、企業にとって重要である。だが研究によれば、人は他人を正しく評価できない。
    ・評価の結果は、評価者によって異なる「ものの見方のパターン」に左右される。また評価者は、その資質を正確に評価できるほど、相手と密に交流していない。

    ■「ワークライフバランス」が何より大切
    ・一般に、「仕事は悪」「生活は善」という発想の下、ワークライフバランスが重要と信じられている。だが、絶えず変化する世界で完璧なバランスを保つのは不可能。
    ・大切なのは、ワークライフバランスではなく、自分の仕事に愛を見つけることである。今の仕事で「大好きなこと」が何かを見極め、その仕事を増やせるようにすること。

  • 常識を疑うことが大切。当たり前とされすぎていて疑いすら持たずにやっていて、ひとにもそれを押しつけているところがあると感じた。
    自分なりに意味を持ち合わせた納得感のある行動であるかを軸に考えていこうと思った。
    オールラウンダーではなく、そのひとが得意としていることを確認し、よりその力を上手く引き出すために必要なものを一緒に考えられるようになりたい。

  • P110 自己評価は謙虚な自分を宣伝する機会
    現実世界での目標設定は、仕事を生み出すシステムというよりは、むしろすでに決まっている仕事を記録・管理するためのシステムに近い。
    たぶん、あなたが実際に行っているのは、目標を全部達成したと豪語して傲慢な勘違い野郎だとにらまれるリスクと、計画通りに進まなかったことを認めて上司や会ったこともない重役にボーナス減額の口実を与えるリスクとの間で、適当な落としどころを見つけようとしているだけ
    ⇒目標の自己評価とは、自分の仕事を評価することではなく、注意深い自己宣伝と、政治的な位置決め、そしてどれだけ自分をさらけ出すか、猫を被るかの選択である。

    P120 あなたには違いが判らないかもしれないが、ザッカーバーグにはわかっている。だからこの日ザッカーバーグは、過去10年にわたり半年ごとに行ってきたように、世界に対し、またさらに重要なこと自分のもとで働く社員全員に対し、新しい違いを真剣に発表した。
     それがザッカーバーグの仕事なのだ。

    P146 仕事にそうした喜びの要素が含まれるとき、つまり自分の仕事に愛を感じるとき、人はすばらしい仕事をするのだ

    P332 人生は取捨選択の連続で、自分の人生は自分で選択するしかない。

    P342 ワークライフバランスよりも、仕事に見つけることが何より大切だという真実を分かち合いたい。

    P360 100人に一人の逸材も「愛の欠如」で簡単につぶれる

  • 8つの質問

  • つかみどころのない内容だけど、現実的で夢や希望はない。当たり前の事実に目を背けない観察力が必要。誰も助けてくれないのは当たり前なんだよ。

  • 本書の内容は著者独自の視点はほぼ感じられず、他の本の内容の寄せ集めがメインでした。この手の本は抽象度が高く「わかった気になる」だけで終わることが多いです。

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著者プロフィール

人々の強みを解き放ち、パフォーマンスを高め、未来の仕事のあり方を示すことに全力を尽くす、「最も影響力のある経営思想家」に選出された世界的研究者、思想リーダー。ADPリサーチ・インスティテュートで「ピープル&パフォーマンス」に関わるすべての調査を指揮する。
著書に『さあ、才能に目覚めよう』(ドナルド・O・クリフトンとの共著、田口俊樹訳、2001年、日本経済新聞出版社)、『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(加賀山卓朗訳、2006年、日本経済新聞出版社)など、ベストセラー多数。

「2020年 『NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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