消費税増税と社会保障改革 (ちくま新書) [Kindle]

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    ── 伊藤 周平《消費税増税と社会保障改革 20200710 ちくま新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B08BTQD87J
     
     Itou, Shuuhei 1960‥‥ 山口 /鹿児島大学法文学部教授
     
    …… 将来世代にツケ回しをしてはいけない、はウソである…消費税を上げたのに
    財政再建できない本当の理由。消費税は「大企業と富裕層の減税」の穴埋めになっ
    ている。
     
     消費税はどこまで上げればいいのか。「政府は『消費税以外に財源はない』
    『将来世代にツケ回しをしてはいけない』といっているが、財政赤字の根本原因は、
    大企業や富裕層に対する減税を繰り返し、その穴埋めに、消費税と公債に依存する
    仕組みをつくりあげてきた歴代政権の失策にある」という――。
     
     なぜ社会保障は削減され続けているのか
     
     社会保障のためといわれた消費税、しかし、消費税の増税のたびに、社会保障は
    削減されてきた。これはなぜなのか。本稿では、消費税の増税が、実は社会保障の
    ためでなく、大企業や富裕層の減税の財源として用いられてきたことを明らかにし、
    消費税を社会保障財源とすべきでないことを明らかにする。
     
     日本の社会保障は、高齢化の進展に伴い、年金・医療を中心に財政規模が拡大し
    ている。
     
     2020年度当初予算でみると、一般会計総額は102兆6580億円(対前年度当初予算
    比1.2%増)で過去最高を更新、100兆円の大台を超えるのは2年連続となった。
     そのうち社会保障関係費も35兆8608億円(同5.1%増)と過去最高で、歳出全体
    の3分の1を占めるに至っている。
     
     一方、公費負担のほかに社会保険料などを財源に賄われている「社会保障給付費」
    については、筆者がかつて勤務していた国立社会保障・人口問題研究所が毎年額を
    公表しており、2017年度では総額120兆2443億円にものぼり、前年度比1兆8353億円
    増(1.6%増)と、こちらも過去最高を更新している。歳出削減の最大のターゲット
    にされている
    https://president.jp/articles/-/59493
     
    …… カエサルを討った者は、「三年以上生き延びなかったし」「何人
    かはカエサルを害したその剣で自害し果て」カエサルが遺言したとおり、
    養子(妹の孫)のアウグストゥスが最後に勝利して、煉瓦のローマから
    大理石のローマへと空前の繁栄をきずいた。(三月十五日の余波月)
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=19920315
     
    (20220726)
     

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著者プロフィール

1960年山口県生まれ。労働省(現厚生労働省)、社会保障研究所(現国立社会保障・人口問題研究所)を経て、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。法政大学助教授、九州大学助教授、鹿児島大学法科大学院教授を経て。現在は鹿児島大学法文学部教授。専門は社会保障法。著者に『介護保険法と権利保障』(法律文化社、日本社会福祉学会学術賞受賞)『後期高齢者医療制度』(平凡社新書)『消費税が社会保障を破壊する』(角川新書)『社会保障のしくみと法』(自治体研究社)などがある。

「2018年 『社会保障入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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