英国メイドの世界 電子書籍版 [Kindle]

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  • メイドという職業の成り立ちや、メイドを含む各使用人の紹介を含め、メイドという物について膨大な資料を元に記された本。出典も細かく記載されている。
    メイドについて何から何まで知りたい人には最適。

  • 19世紀イギリスの屋敷を中心とした使用人を解説した本。タイトルこそ「メイド」となっているが、実際は男性使用人についてもガッツリ書かれている。そのため分量がとても多い。本書を読むとマンガやアニメのメイドや執事の描写に対して物申したくなる。まあ、使用人の本場はイギリスであるが、国や時代、主人の規模によって使用人の形態は様々だから一概には言えないのだけど。

    本書を読むまでは家の中で仕事をする使用人のうち、男性なら執事、女性ならメイドだと思っていたが、それは大きな間違いであるということが分かった。メイドは女性使用人の中でも下っ端で、実際に手を動かして働く作業者である。対して執事は使用人を取りまとめる管理職である。おそらく本来の執事の業務は、カイジの利根川の業務をイメージすると分かりやすい気がする。黒服はワーカーなので個性を消されているが、利根川は管理職なのでネームドである。屋敷で働く使用人もそんな感じだった。

    使用人は経験を積み重ねることで、上位職種に転職することができる。本書では各職種に求められるスキルが述べられ、どのようにしてキャリアアップをしていくかも解説されている。この説明がゲームのスキルツリー&ジョブチェンジみたいで面白い。ゲームの世界では職業を単純化しすぎではないかと思っていたが、実際にそういう世界もあったことを知った。

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著者プロフィール

英国文化研究者。1976年生まれ、東京都出身。英国文化(屋敷・家事使用人)の研究者。名実ともに日本におけるメイド研究の第一人者として知られ、著書に『英国メイドの世界』(講談社)、『日本のメイドカルチャー史』(上下巻、星海社)、『日本の執事イメージ史』(星海社新書)がある。ドラマ『名探偵ポワロ』は、全70話中54話に「メイド服」が登場する世界屈指のメイドものであり、著者がメイド研究に身を投じるきっかけとなった。 (ツイッターアカウント:@kuga_spqr)

「2020年 『『名探偵ポワロ』完全ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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