イギリス帝国の歴史 アジアから考える (中公新書) [Kindle]

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  • 2024/02/23 「イギリス帝国の歴史」秋田茂氏著作
    読破2冊目 本書は2012年の著作で重厚な内容と作り索引参考文献しっかり
    基本書としては本書をお薦め グローバル視点は新著「イギリス帝国盛衰史」
    個別の国の歴史は意味が小さい 世界史の中での意義が問われる
    1.大英帝国の成功・成熟・衰退の歴史 
      極めて長期の期間、世界の覇権を保持
      最後に米国への覇権移転も平和裏に行われた不思議「債務の力?」
    2.常に革新をリード 国家リーダーを養成してきた
      軍事 動員 ヒトとカネと物資 ~インド・カナダ・オーストラリア
      経済 貿易 収奪 金融 税
    3.世界への貢献 「Global Standard」=世界公共財の提供
      世界インフラの統合 
      運輸(鉄道港湾) 通信 教育 医療
      先行投資の体力が必要 
    4.「戦争と経済」が社会を変革する 覇権国の交替も
      英国の衰退=戦争債務の巨大化→債権国の地位向上
      ① 米国の理念  「反植民地化」
      ② インドの理念 「独立」
    5.中国は米国に変わる覇権国たり得るか NO! 本書を読んで
      目先の「外貨準備の金額」だけで覇権国ではない
      世界をリードする大義とビジョンが不可欠
      世界のインフラを整備する陰の努力
      中国には目先の利害=台湾・アジアしかない かっての大中華の復活 

    2023/12/26 国家戦略としての「大英帝国」
    ① 産業戦略=成長戦略 スクラップアンドビルド 冷徹さが必要
    ② 人材戦略=教育 有能な人材を必要な分野へ 人文に傾斜 
    化学・工学弱い
    →ドイツ・米国に遅れ 軍事・重化学工業
    ③ 「理論による正当化」 自由貿易・比較優位 
    強者の論理 生産性格差の固定化→発展戦略「保護貿易」「自立」「原始蓄積」 北海道は原材料の供給基地・収益は収奪された
      
    2023/12/26 ex「インド経営」
    ① 高級官僚の選抜 インド高等文官1,200人
    ② 軍隊の設置 200,000人
    ③ 女王陛下の臣民 公平な扱い
    ④ 既存支配構造との連携 大土地所有層 カースト制度の保持

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著者プロフィール

1958年生まれ。大阪大学大学院文学研究科・教授
(主要業績)
『イギリス帝国とアジア国際秩序』(名古屋大学出版会、2003年:第20回大平正芳記念賞2004年)、『イギリス帝国の歴史―アジアから考える』(中公新書、2012年:第14回読売・吉野作造賞2013年)、Shigeru Akita (ed.), Gentlemanly Capitalism, Imperialism and Global History (London and New York: Palgrave-Macmillan, 2002).

「2020年 『グローバルヒストリーから考える新しい大学歴史教育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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