経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。 (富士見ファンタジア文庫) [Kindle]
- KADOKAWA (2020年9月19日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (254ページ)
感想・レビュー・書評
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攻めた書名だがそこは富士見ファンタジアであり
中身は中学生向けで安心
書名通り身持ちの宜しくないヒロインが
一般的すなわちライトノベル読む層系男子と
お付き合いをすることで
互いに初々しい恋愛を知っていくお話
一昔前の『スイーツガールはご機嫌ななめ。』の
ようなのようで異なる路線の
上手ところ突いたなと感心させられるアイデア賞
絶対いなさそうだけどもしかしたらもしかするかもと
読者に夢想を抱かせるぎりぎりの塩梅のヒロイン造形を
メインに持ってくるのは意外に出てこない発想だ
と感心はするものの
この本の読者にはでは男女逆ならどうなのかと
楽しんだ後に考えては欲しいと余計なことも思う -
- ラノベらしからぬ設定の妙。
- 経験済だからこその純愛を描く発想はすごい。
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- 「……白河さんの好きなもの、ひとつくらい、俺もちゃんと好きになりたいと思ったんだ」
- 「じゃあ、これくれる? これがいいな、あたし」 白河さんはそう言うと、俺の手から紙を取った。 今日一日参考にして歩き回った、俺のお手製のタピオカ地図だ。 「これ、すっごいよ。世界に一つしかないし。今日飲んだタピオカ、全部めっちゃ 美味しかった。リュートが調べてくれたおかげだね」
- 「あたしは彼氏のこと、つまらないとは思ってないから。あたしが自分で付き合うって決めた人だし。でも、彼が言いたくないって言うから、その気持ちを大事にしてあげたいと思ってるんだよ」 そう言う白河さんは、思いやりに 溢れた優しい微笑をたたえていた。 「彼と付き合ってることが世界中にバレたって、あたしは恥ずかしくないよ」