怒濤の二巻ラストから三巻へ。
期待度はマックスで読み始めました。
やはり、面白い。ウルジの計略に「妹と自分の人生を弄ばれた」と憤りと哀しみを憶えたラムダンは、ウルジの許を飛び出しました。
そして、都の娼館に囚われの身となったラムダンが再会したのは、二巻の冒頭でララ(ラムダン)と家督を賭けて決闘したウルジの兄バドマでした。
ここで明らかになる婚家の秘密に愕きです。ラムダンがララとして嫁いだ家は、実は表向きは商人ですが、裏では情報商をし王室とも繋がりがあるという家系でした。
一方、ウルジのラムダンを手に入れるための計略を知ったラムダンの双子の妹ララも夫の元を逃れ、ウルジの許に現れました。
ララの怒りもまたラムダンに劣らず、烈しいものなのも当たり前です。ウルジは初めて自分の非を認め、ララに謝罪しました。
ラムダンとウルジの男同士の奇妙な身代わり結婚の真相が、ララの夫ロサン(ウルジの従兄弟)を通して語られ、明らかになります。
第一巻から第二巻までの流れからして、私は実のところ、この入れ替わり結婚はウルジがロサンに持ちかけたものかと想像していました。しかし、どうやら真実は、ララを好きなロサンの方からララとの婚約解消を頼まれ、ウルジが瞬間的に思いついた考えであったようです。これは少し意外でした。
ウルジが考えた策略には違いないにしても、彼自身から元々、計画的にーこの場合の計画的というのは、最初からラムダン狙いでララとの婚約を決めたことですー身代わり結婚を意図してララと婚約したのではないと分かり、少しホッとしました。
ラストでは、ラムダンを追ってきたウルジと都で再会した二人。真実を話し心から謝罪したウルジから、もう縛り付けるつもりはないと言われたラムダンですが、時既に遅く、ラムダンは強引で優しく、寂しがり屋のウルジを愛し始めていました。
とりあえず、ラストでは、めでたく両想いになった二人です。
他サイトの読者レビューでは、三巻は期待外れだったーという読者さんもおられました。
私は良かったと思いますが、その理由も何となく納得できる部分もあったかなと思います。
両想いになったのは良かったけれど、これから先、どうなるのかな~。
私は良い意味で期待したいです。