給与クライシス (日経プレミアシリーズ) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 著者は大学院でも教鞭をとっている人事コンサルタント。
    本書はコロナ禍に刊行されたので現在の観点に立っている。
    これまでの働き方を、いわゆる日本企業特有の職務を定めない雇用契約でメンバーシップ型でとする。翻ってコロナ禍前から少しずつ浸透している職務内容に基づいた雇用契約、これを脱メンバーシップ型とする。コロナでリモートワークが日常化し、職場と時間(特に残業代)に対して支払われていた給与体系がアウトプット重視の給与体系へシフトすると警鐘する。故に個人のスキルがものをいうという話。
    それは大いに一理あると思うし、働く人間はそういう健全な危機感は持っていたほうが良いのはもちろんである。
    とはいうもののそういったシフトが進むかは個人的にはまだ疑問。著者はメンバーシップ型の背景には労働組合の存在を取り上げているが、大企業であればあるほど、労組は無視できる存在にはしばらくはなりえないだろう。もし新卒が労組に入る/入らないの選択肢を与えられるのならば別だが、(自分の認識が正しければ)選択肢はない。
    確かに昇給幅は狭まっているかもしれないが、組合のセーフティネットの上にしばらく成り立ち、クライシスはもう少し先ではないかと自分は思う。読が間違う可能性も多いにあるが…

  • 目次を見た印象以上に、本編はどう生きていくかにページを割いている印象を受けた。
    今後は非職能型メンバーシップが主流になるということで、言葉としては出るものの敢えてジョブ型という言い方にしていない点からも、メンバーシップ型とジョブ型の両極端しか働き方が無いという訳では無いのだと実感する。
    どちらかというとジョブ型で仕事をしている身だが、今後の働き方の一つの参考になるかなとも感じた。

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著者プロフィール

セレクションアンドバリエーション代表取締役
1969年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。アクセンチュア株式会社、アーサーアンダーセン、日本総合研究所を経て独立。企業の人事マネジメント、組織体制の改革を手がける。     

「2020年 『給与クライシス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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