戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊 (創元ライブラリ) [Kindle]

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  •  本が戦地でも安らぎになった、ということに驚きました。戦地に本があった、ということにも驚きました。

  • ヒトラーの敗戦国やユダヤへの制圧から、思想を守る戦いと気付き国民を奮い立たせ国民をベストな形で戦争に向かわせたアメリカはやはり強いと思った。そして、やはり現代で軽視されている文学の力の威力を思い知る。

    以下メモ。

    アメリカでは、ヒトラーによる文化に対する攻撃について新聞が報じると、第二次世界大戦はふたつの側面を持つ戦争である、という見方がなされるようになった。たるジャーナリストは次のように述べている。「ふたつの戦いが同時に進行している。ひとつは縦の戦い。これは軍と軍の戦いである。もうひとつは横の戦い。これはイデオロギー、政治、社会、経済の戦いである」・・・人によって表現の仕方は違うが、「この戦いは戦場だけで行われているのではない。国家ぎ信奉する思想も攻撃にさらされている」。

    そしてアメリカは"思想戦における最強の武器と防具は本である"と結論に達した。

    五百年前、ドイツはひとりの職人がひとつの発明を生んだ。その発明は祈りの中で育まれた。そして、人は言葉を伝え、自由に思想を伝え、それらを守るべきであるという信念にその発明は捧げられた。今、私たちは世界的な南北戦争のさなかにあり、心と言葉の自由、あるいはその他の自由が存続できるかどうかが試されている。(モーリーによるグーテンベルクの演説より)

    ある陸軍軍医はこう記している。「マルヌ会戦以降、軍の能力の向上に最も役立ったのはペニシリンであり、その次に役立ったのが兵隊文庫である」~兵隊文庫によって、兵士は退屈を紛らわし、元気になり、笑い、希望を持ち、現実から逃れることができた。

  • 兵士文庫によって評価が見直された作品があるというのが面白い。作中で挙げられていたのはグレート・ギャツビー。
    ブルックリン横丁はいまも古典名作として愛されている模様。

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