なんで家族を続けるの? (文春新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 対談ものは苦手なんだけれど、この本は一気読みだった。
    難しいなと思うところもあったけれど、家族とは何か、夫婦とは何なのか考えさせられた。

  • でも、すくなくとも、社会的な圧や、通念や、
    客観的にみた家族の機能などというものとは
    どこか次元の違うところにある、
    この人と繋がっていたいなあ、という
    ひとすじの絆を、確かなものにしたくて、
    私たちはそれぞれのパートナーを選んだ
    のではないか。
    これは、形とは関係のないものだと、
    勢いあまって言いそうになってしまうもの
    ではあるけれど、こういう思慕の気持ちの
    うつろいやすさも、一方で私たちはどこか
    醒めた部分を保ちながら、わかっている。
    そのうえで、それでもなお、
    いつでもその絆に立ち返るために、
    私たちはわざわざ結婚という形を本能的に
    選んだのだろうと、私自身ももう結婚して
    ずいぶん長く経つのですけれども、思うのです。

    私がケンカを売ろうとして
    「頭悪いんじゃないのっ」とか言うと
    「僕が今悪いのは腰だよ」と返ってくる。
    (爆笑)ダンナさんは人生の上級者だ。

    惰性で夫婦でいるのがしっくりくる
    水を流すと溜まるべきところに溜まるでしょ
    自分の意思で水を止めたり、流れを変えよう
    としてもあまりいいことが起きないような
    気がする

    大切なのは、相手が自分にリスペクトと好意を
    持ってくれていると信じられることだと思う。
    その人がどんなに大変な人だったとしても。
    なんだかまた、うちの両親が思い浮かんだ。

    内田也哉子と中野信子の5回に亘る対談を収録
    互いの幼少時代の話、夫との出会い、
    結婚生活などについて語り合います。

    内田也哉子が話題提起、中野信子が解説、
    内田也哉子は基本受け手。

  • 数奇な家族の一員としての内田也哉子さんと答え上手の中野信子さんのダイアログ。
    家族の恥部的な告白は普通への憧れの裏返しでした。
    母:樹木希林さんのエピソードの数々に母と娘関係の独自な距離感があります。也哉子さんのインプットは希林さんを母親として崇めた捉え方ではなく、カオスな夫:内田裕也をパートナーに選んだ自立し知性ある女性の姿ばかりでした。
    幸せすぎて息が詰まった先に陥った心のブラックホールをカオスで紛らわした例え話などは思考が超越していて絶句するはずです。

  • 毒親、不倫、結婚、ドラッグ、自死、出産、子育て、ジェンダー、夫婦別姓、イエ制度、幸せとは家族とは何か。
    多岐にわたるテーマについて、お二人の「普通じゃない」私的な経験も交えながら語られているのが興味深かった。
    中にはSNSで発信したら炎上するのでは?と思う内容もあるくらいに、互いが忌憚なく語られているのが面白かった。
    家族や育った環境について葛藤が生まれたとき、なんで家族を続けているんだろう?と改めて自らに問いたくなる一冊だった。

  • 内田也哉子・中野信子の二人の体験をもとに、脳科学的観点も織り交ぜながら家族のあり方について対話形式で書かれている。
    対話形式なので読みやすい一方、内容はしっかり濃ゆいのでなかなか読み応えがある。
    個人的に面白かったのは、
    生物の性のあり方は多様であって、今の一夫一妻の貞操観念なんて(明治維新後に欧米の観念を取り入れただけとすれば)出来上がってからたかだか150年くらいのものという話。
    生殖行動と婚姻関係が別々であってもおかしくないって話はめっちゃ共感。倫理とか法律を一旦置いて考え方だけで言うと、私もそこは別々で良いと思う。
    あと、血のつながった親子は遺伝子的に一部継承する一方で、生後6ヶ月〜1年半くらいの時期の育てられ方で脳の機能の一部が変わるという研究結果もあるという話も自分の経験上納得感があって面白いなーと感じた。

  • 好きなお二人の著書。いや~一言で面白かった!その他多数の方ではないお二人のエピソードを科学的根拠を基に紡いでいく。みんな違ってみんないい。

  • なんで家族を続けるの?。内田 也哉子先生と中野 信子先生の著書。内田 也哉子先生と中野 信子先生のような特別な才能と華麗なご経歴を持っている人たちでも家族問題に悩んだりする。それだけ家族問題というのは根が深くて家族問題に悩み続けている人が多いということ。なんで家族を続けるの?と聞かれたら回答に困ってしまう人も多いのかな。

  • こういう対談形式をまとめた書籍の方が、中野先生の個人ニュアンス感が出てイイと思う。
    タイトルの、1行のまとめ方はちょい雑というか、w
    なんで続けるの、のところだけにフォーカスすれば答えは1行で終わっちゃうから、それ以外の、動物界でのくだりとかもあったから、まぁ、家族論全体的な話かなーって思った。

  • 也哉子さんの思いに共感できる部分が多くあり 中野さんへの相談は自分の事のように受け止められた

    これからの家族のカタチの変化についても考えさせられた

  • 幸せのグラフが面白かった

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著者プロフィール

ゲスト/内田 也哉子(ウチダ ヤヤコ):1976年東京都生まれ。樹木希林と内田裕也の一人娘として生まれる。夫は俳優の本木雅弘。三児の母。エッセイ、翻訳、作詞、ナレーションのほか、音楽ユニット〝sigh boat〞としても活動。著書に『新装版 ペーパームービー』(朝日出版社)、『9月1日 母からのバトン』(樹木希林との共著/ポプラ社)、『なんで家族を続けるの?』(中野信子との共著/文春新書)、翻訳書に『たいせつなこと』(フレーベル館)、『点 きみとぼくはここにいる』(講談社)、『うみ』(岩波書店)など。

「2023年 『梅おばあちゃんの贈りもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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