やはり死ぬのは、がんでよかった (幻冬舎新書) [Kindle]

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  • 老いればどこか悪くなってがんにもなるよね、そして死んでいくよね、という当たり前の「苦」について、自ら末期がんの医師が語る言葉は、軽妙であっても清々しい。傘寿を過ぎた母もがんの再発後、無治療を選択して、大過なく暮らしている。

    子供から大人まで死が身近にある社会に2年間住んだことで、死生観・人生観が日本標準からはズレた時期があった。大切な人を失ったのはそんな一因があったのかも。
    自らが老化を実感する歳になって、まだ先のことだと思うけれど、お迎えの日が来ることを意識して、じたばたせず、今日をきちんと生きることをまじめに実践できるだろうか。でも、難しいなあ。ついラクな方に流れがち。

    「生物はなぜ死ぬのか」で読んだように、細胞も人間も死ぬことがプログラムされている。でないと環境的限界から、次の命(遺伝子)をきちんとコピーして繋げないから。そして繁殖(コピー)が終われば、消え去るようになってる。逆に言えば、やはり繁殖能力があるうちが花、とも言える。年寄りが威張っている今の日本はやっぱりおかしい、衰退して当たり前か。

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著者プロフィール

医師・社会福祉法人「同和園」附属診療所所長

「2016年 『とまどう男たち―死に方編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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