春夏秋冬代行者 春の舞 上 (電撃文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 上下巻の上巻 下巻とまとめて感想
    現代社会ふうの常識が通じる舞台で
    四季を招く現人神たちを主人公にした現代ファンタジー
    春夏秋冬季節の代行者に選ばれた人間が現人神になり
    特殊能力のない護衛官が護衛とメンタルケアしながら
    テロリストたちと戦うお話
    現代版『十二国記』とか
    大人のいない『絶対可憐チルドレン』みたいな設定だが
    バトルシーンはこってりしており電撃文庫ならでは
    『86』がもっとも近い作品
    良いところは白黒くっきりした美意識が
    全編隅々貫ぬかれている点
    想像の高みを目指す独自世界が存分に描かれ
    十二分に素晴らしい
    合う人は最初の一冊で全巻購入を決意するだろう
    作者の好み志向がはっきり形作られている作品
    一方欠点も明確で
    構成がくどく同じ効果を与える場面の繰り返しが目立ち
    描きたいことを詰め込み過ぎである一方で
    主人公たちにみえていな視界では舞台の広がりが無い
    粗の無い仕上がりの良さという意味で
    例えば『Unnamed Memory』などに劣るが
    本作ならではの長所はきちんと備えている
    全体の構成を整え緩急つけ
    本当に描きたいものをしっかり軸にして
    語り過ぎを我慢できるようになれば
    十分傑作になり得るだろう

  • 2巻目の夏の舞まで読みました。設定もいい、描写も美しい、厨二病感がちょっと気になるが、登場人物たちの関係性もいい。
    スオウさんのイラストも相変わらず美麗で大好き。


    し か し ! ! !
    だが!し か し !!!
    私にとって、烈火のごとく怒り狂うキャラがいた!
    あのヒーローポジションの男、冬の代行者の男が、私の神経に障る!何故なのかは分からないがものすごくイラッとするのです!何故なのか言語化出来ないからこそ、怒りが二倍の三乗となってしまう。言語化代行者とかいないものか!!
    雛菊、あんな男の元へ行くな!と完全に瑠璃さんに賛同する。
    単に雛菊への初恋を引きずりに引きずりすぎているのが痛くて読んでいて苦痛なのか、それともクールツンツンしている割に、そこまでかっこよくないのがいけないのか……
    16歳程なら分かるが、20歳大人だからな、それであの恋愛脳っぷりは引く。自分より年上の男が、あそこまで初恋引きずっているのが、例えあんなに苛烈な出来事があったとはいえ、ドン引いてしまうのか……
    「可哀想でしょ?」「心に深い傷を負ってます」「涙が止まらないよね」みたいな描かれ方に問題があるのかもしれない。お涙頂戴作品が大嫌いな自分。 だから彼にムカついているのかもしれません。
    雛菊とさくらは明らかに辛い思いをして、目を覆ってしまう過酷な経験をしているから非常に胸が痛むのですが、彼は4歳も歳下の雛菊に救われて助けることができなかった間抜けなのに、他のキャラと同じく精神的にダメージを負っているだけなのに、あの傷つき様(笑)がイライラするのだろうなと、感想を書いていて分かってきました。精神的ダメージと肉体的ダメージを天秤にかけようというつもりは無い。ただ、雛菊さくらは精神肉体共々ほんとうに辛い経験をしていて、同い年くらいの私はその辛さを想像すると、最早、察するに余りあるのです。
    冬の里に守られていて、その10年お前は何してたん?と。国に直談判とか、四季庁へ捜査を訴えかけるとかしてたんか?必死だったか?お前本当に雛菊のこと探す気あったか?と疑問になってしまうほど、とろいんですよね。のろい。無能すぎる。行動力母親ん腹ん中置いてきたんか?春の舞でも雛菊とさくらが全ての段取りを整え終わってから、ようやく欠片ほどの決意を固めるという、何たる無能っぷり。
    何でもできる神ではないが、「何様だ?」と言われて「天上人だ」って言ってる割にはなんにもしてないやん笑笑、と。高を括っていて、高邁不遜な態度の割に、やったことといえば、バイクで乗り込んで雛菊を守る(笑)だけ。なんだこの男。雛菊やめとけって……『雛菊』は確かにあの10年前の彼を好きだったかもしれないけど、たかが1ヶ月くらいしか関わってない無神経な男のことなんてほっとけって!!恐らく、春と冬の宿命的な感じで惹かれあっちゃって、その上同じくらいの歳の男女だったから恋()みたいに感じてしまうんだろうけど、それでもあの男どうしようもないからやめとけって……!

    と、自分本位な感想を述べてしましまいた。
    それ以外のメインキャラクターは漏れなく全員好きです。
    特に夏の姉妹(&2巻目に出てくる婚約者たち)が好き。
    雛菊とさくらにはとにかく幸せになって欲しい。
    撫子&竜胆がかっこかわいすぎて悶えてました。
    凍蝶さんかっこよすぎだろ。見た目性格言動全てがかっこいい。

  • 春夏秋冬を人間が代行する、という着眼点がおもしろい。代行者と護衛の、それぞれ相手を慮る心情が、気高くて、愛しい。大好きなシリーズです♪

  • - 和風かつ現代的な不思議なフィクション世界の物語。
    - しっとりしたラノベには珍しい作品でした。

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著者プロフィール

KAエスマ文庫『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』でデビュー。

「2023年 『春夏秋冬代行者 暁の射手』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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