もうあかんわ日記 (コルク) [Kindle]

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  • コルク
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感想・レビュー・書評

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  • 「もう あかんわ」というのが

    とてもしっくりくる

    悲劇の中に喜劇がある



    とてもじゃないけど

    自分一人でここまで抱え込む

    となったら 逃げたくなるような

    家族の大問題だらけの中

    ブログで吐き出すことで

    岸田さん自身も 泣き笑いの状態で

    乗り越えていったんだなぁ 

  • 『人生は、一人で抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ。』

    岸田さん、本当にすごい!!
    めちゃくちゃ素敵です。こんなに大変な体験をしながら、それでもユーモアを忘れずにいられるって尊敬しかありません。

    とにかく緊急事態のオンパレード。
    そんな大変な状況で毎日綴られていた日記なのに、岸田さんのユーモアある文章に何度もクスッとなり、犬のエピソードでは思わず吹き出してしまいました。

    “つらさを吐き出せない”、“誰にもわかってもらえないしんどさ”は辛すぎるし、周囲の「あなたが頑張らなきゃ!」のプレッシャーや「私がしっかりしなきゃ!」の思いが更にのし掛かって辛い…。
    人生って「これでもか!!」ってくらい立て続けに試練が降りかかることある。

    だけど大変な思いをしてきたから、心から感謝したい気持ちにもなるし、何気ないことに幸せを感じるようになる。
    読みながら激しく共感しました。

    トラブルや挫折を、「あとから幸せを感じるための貯金」と考えられるられるのはすごく素敵。
    この生き方は見習いたい。
    本書を読んで、改めて人間ってすごいなーと思いました。

    岸田さんの著書には、元気と勇気をもらえます。
    少し前に読んだ「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」と合わせてお薦めです♪


    『失敗って、したらダメなことではないんだよ。成功に近づいていくことだから。命に危険があるとよくないけど、そうじゃなくて前向きな失敗はどんどんしたらいい』

    『迷惑とは、あるいは弱さとは、周りにいる人の本気や強さを引き出す、大切なもの。だからこそ、お互い迷惑をかけあって、それでも「ありがとう」と言い合える関係をつくれたなら、これ以上の幸せはありません』

  • 本当に厳しい状況を笑いに変えてメンタルを維持していて、
    且つ他人が読んでも価値がある文章にまでなっている。
    心理学で言う「昇華」という言葉の見本のような本。

    関西弁のテンポが心地いい。

    言葉のセンスもいい上に発想の観点もいい。
    あまりに元気なワンちゃんの散歩の為に口輪(アヒルの口型)をはめることになり、ご近所さんから虐待を疑われないため、「自分も」同じ口輪をはめて一緒に散歩という観点とかたまらん。

    『困ってるひと』大野 更紗著 が好きな人はこちらもオススメできる。

  • ページを繰るほどにぶはぶはと笑う。しょっちゅう吹き出してしまう。
    著者の岸田さんの行くところ行くところに立ちはだかる、大小さまざまの禍福。本当でしょうか。本当なのだろう。
    上手くいえないけど、岸田さんはとても令和の作家さんだな、と思った。
    noteのシステム、衆人環視のもとに作家生活を成り立たせているところ。
    善良でしなやかで嘘がない。悲しみをありのまま書いても、それをさらっていく強く熱く乾いた風を感じる。そして必ず、悲喜の両方を湛えた柔らかな雨が降るのだ。読者の私は、心地よく一緒に泣く。
    停滞はありえず、絶え間ない前進によって成り立っている岸田さんの作家生活。いえ、誰しもがそうなのでしょう。そう気づかせてくれた。
    希望という言葉のあやふやさでも、確かに明るい光を放っているのだと思わせてくれます。そちらに向かって歩いていくしかない。最後にこれだけ。岸田さんのnoteがとても好きです。

  • もうあかんわって柔らかい響きだな。弱音どんどん出しながら、けれどコミカルにしぶとく前を向く姿、いい感じ!こんなふうにいたい。

  •  「父は他界、弟はダウン症、母は車いすユーザー、からのコロナ禍に生死をさまよう大手術、間に祖父の葬式が挟まって、ついには祖母がタイムスリップ・・・残された長女にすべてのタスクは託された」という紹介に誘われて読んだ。
     筆者は言葉のセンスがとてもいいので笑わせ上手だ。その状況を友達のように横で見て笑っているような気になる。
     岸田さんちほど一度にこんないろんなことが降ってくることは珍しいのだろうが、だれにでも「もうあかんわ」と泣きたくなることはある。投げ出したくなることもある。すねたくなることもある。笑えない状況を誰かに聞いてもらって、笑いのオチを自分でつけて、また一日進んでいくことができるって素晴らしいこと。誰かにきいてもらうってことが大事なんだとわかる。ただ一人で悶々としていても前には進んでいないのだ。
     笑えないような自己犠牲を経験したことの無い人には響かないかもしれないが、少しでもそれを経験したことのある人にはしみじみできる話だと思う。「奈美ちゃん、よくやったよ」「私も学ばせてもらったよ」

  • 自分がもうあかんわと思っている時に読みました。
    なかなかしんどいエピソードに、私もこんな話あるねんきいてや!と言いたくなりそうな友達感覚が生まれますね。面白かったです。

  • 東京を拠点に作家として生活している岸田さんが、車椅子の母親が倒れ入院することになったため、実家に戻るのですが…。

    家には、障がいをもった弟、認知症の祖母が一緒に暮らしていて、両者に振り回されながらも、母親が退院するまで奮闘するのです。

    笑った、笑った。

    他人だからこそ、笑える話ですが、当事者としては相当大変な37日間だったということが、ビシビシ伝わってきます。

    でも。

    イメージ通りの関西の人、という感じで、そんな大変なことが、スコーンと飛んで行ってしまうくらい、面白く書かれています。

    ぶんぶんに色んなことに振り回されながらも、著者の家族に対する愛が、ひしひしと伝わってくるところが素敵です。

    そして、大変な時こそ、心にユーモアを!と自分自身に思いました。
    ユーモアのセンスを磨きたい。

  • あれだけの壮絶な日々は、笑い飛ばさないとやってられないよね。凄まじい状況ではあるが、明るく書くことで作者自身が救われている。やっぱり書くことって大事だと再認識させられた。

  • Twitterで知って、面白い文章書く方だったので読んでみました。
    (ボルボ購入の話ですね)

    うーーーーん…、期待値が上がりすぎてしまったのかいまいち…。
    noteに書いていた日記を書籍化したようなので、ネットでの文章のノリを本でまとめて連続して読むのに向いてないのかもしれない。
    岸田さんの畳みかける言葉(ノリツッコミのような感じ)は本来楽しい部分なはずなのに、本で読むとくどく感じてしまう。

    中盤までは本当に「もうあかんわ」な状況で、それを明るく綴る文章が小気味よく感じる。
    弟との旅行の話が1番好きでとても笑った!
    おばあちゃんと犬の話はしんどかった…。
    おばあちゃんとも犬とも意思疎通できてない感じがしんどく感じたかも。

    お母さんの入院費がべらぼうに高いことについて。
    先進医療を受けたからだとか、個室選んだからだとか注釈入れてほしかった。
    日本の福祉は弱者にも優しいものだと思うので読者に誤解を与えてしまうのでは…。
    noteを通して寄付してもらいたいから苦労してる感を出したいのかな、と疑いの目で見てしまう。

    実際本当に大変な状況だったり、ご本人も努力されているのは事実だと思うので応援したいので正直であってほしいと願うのは読者の願望の押し付けかな。
    まだまだお若いので文章力の成長も期待しています。

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著者プロフィール

1991年生まれ、兵庫県神戸市出身。大学在学中に株式会社ミライロの創業メンバーとして加入、10年に渡り広報部長を務めたのち、作家として独立。 世界経済フォーラム(ダボス会議)グローバルシェイパーズ。 Forbes 「30 UNDER 30 JAPAN 2020」選出。 著書に『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』『もうあかんわ日記』『傘のさし方がわからない』。

「2023年 『飽きっぽいから、愛っぽい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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