あの人が好きって言うから… 有名人の愛読書50冊読んでみた [Kindle]

  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • 新書サイズの書評本。女性週刊誌での連載を意識して、テレビで目にすることの多い有名人たちの愛読書から選ばれている。基準は、「有名人の愛読書を紹介する」「活字の本に限る」「著者の未読本」としている。50人に各4ページで、有名人と著者の絡みを描いたコミカルなイラストの1ページ、見出し等を除けば、本文は約2ページずつの配分。巻末には付録として、イラスト担当者による4ページの漫画も掲載されている。

    書評のみならず、著者が選書から想像した有名人の人物評も楽しめることが特色である。人選としては芸能人が大多数で、そのなかに政治家、スポーツ選手、著名な外国人などが少数ずつ含まれる。大部分を占める芸能人に対しては全体に温和なコメントが多い。一方、日本の政治家については、「食べやすい菓子みたいな本ばかり挙げている」「一国のリーダーはもっともっと本というものを広く深く愛読してほしい」など、辛辣な評が目立つ。「衒いなく」、飾らず選書できる一部の有名人に対して度々見せる憧れには、著者の人間性を表していると思わされた。

    書評は人物評と比べてのびのびしており、著者らしいユーモラスでユニークな感性が発揮されたコメントがより多く見られる。一例として、「『キャッチャー・イン・ザ・ライ』=オバQ説」には笑い、賞賛されることの多い『星の王子さま』への酷評には共感した。

    基本的にはカジュアルな書評本として気楽に楽しめる一冊だった。人物評としては、一部にはその特徴を捉えて秀逸と思えるものもあったが、全体としては遠慮もあってか、やや生ぬるく感じた。実質的なボリュームからすれば割高な感が残った。

  • 企画はいいが、内容は甘くて緩くていま一つと感じた。

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著者プロフィール

ブルボン小林(ぶるぼん・こばやし)
1972年生まれ。「なるべく取材せず、洞察を頼りに」がモットーのコラムニスト。2000年「めるまがWebつくろー」の「ブルボン小林の末端通信」でデビュー。現在は「朝日新聞」夕刊(関東、九州、北海道)、「週刊文春」、「女性自身」などで連載。小学館漫画賞選考委員。著書に『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』(ちくま文庫)、『増補版ぐっとくる題名』(中公文庫)、『ゲームホニャララ』(エンターブレイン)、『マンガホニャララ』(文春文庫)、『マンガホニャララ ロワイヤル』(文藝春秋)など。

「2018年 『ザ・マンガホニャララ 21世紀の漫画論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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