寄宿舎の黒猫は夜をしらない(上) (Charaコミックス) [Kindle]

著者 : 鯛野ニッケ

• 徳間書店（Chara） (2021年8月10日発売)

感想・レビュー・書評

[✩さんの感想 · 2023年4月23日]

作中では吸血人類と称されている吸血鬼のジーンと人間のユキ。人種を超えた切なくも愛くるしい物語。
セリフや言い回しがお洒落。好きなシーンはジーンがユキに面切って告白するシーン。ユキの真面目なところが垣間見えると同時に、惚れた弱みとでも言うのか、そんなユキを愛おしみ、切なげに笑顔を浮かべるジーン。「悪い子だ、これ以上夢中にさせてどうするの」麗しのジーンと呼ばれるプリンシパルであるジーンが只管ユキに愛を囁き、嫌いだった筈なのに絆され、顔を真っ赤にするユキが最強に可愛い。長々とストーリーについて触れてきたが、本作はニッケ先生の繊細かつ丁寧な絵柄が存分に良さを出していて、表情豊かなキャラ達は見ていて楽しいし、可愛いし、時に涙腺が緩みそうにもなる。心して読んだ方が良さげ。