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感想・レビュー・書評
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■評価
★★★☆☆
■感想
◯めっちゃいいこと書いてある。
◯今でも教育の教科書と言われているのはわかるなと。
◯下手な現代の教育書読むぐらいなら、これを漫画で読んだほうがいい。古典で風雪に萎えて残っているのが証明。漫画でもかなり伝わると感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このシリーズ読みやすいな‥出たときは邪道!って思ったけど、限りある時間と集中力を考えるとアリだわ。
で、エミール。友人に勧められたり、よく教育本の中にも出てきたり、そろそろ読んでおかないとなあ、と。
早期教育に警鐘、くらいの前知識しかなかったけど、確かに納得、そして現代の教育理論の源流を感じる。発達段階とかの。まあ日本の学習指導要領の学年ごとのは行き過ぎ感もあるが‥。
読書や文化に触れるのは12歳以降、ていうのは若干疑問を感じつつも考えさせられる。 -
「不幸は欲望と力の誤差」
物を持たない事ではなく、
それを感じさせる欲望の中に不幸がある
性善説を信じ、教育の重要性を感じたルソーは社会文化から遠ざける為田舎でエミールを育てる
学ぶべき所が多く、かなり考えさせられた
出版禁止となり
公開の場で焼かれた過去を持つ作品 -
2023.2.7
ルソーは当時の社会が自己保存という自然の欲求からかけ離れた腐敗した社会であると捉えていた。だからこそ子供の教育では社会の慣習にとらわれず、より踏み込むと社会とは距離を取って自然を教師として育てるべきであるとした。分かりやすいように教師と子供(エミール)の伝記方式として理想の教育と人間像を描いた著書
・人を教育するものは、自然、事物、人間の3つがあり、自然が最上。特に小さい頃は自然を教師とすべき
・現在の社会は腐敗しきっており、その社会によって教育されることで腐敗が再生産される。ヨーロッパの貴族階級では子供を実母ではなく乳母が育てるがこれは不自然
・子供が怪我などしても慌てないことで恐れさせない。挑戦する勇気を与える。泣いても慌てず、泣くこと以外でのコミュニケーション方法を覚えさせる
・子供には罰を罰として与えず、それによって与えられる不利益を被らそるようにする。そうすれば社会的な保身のための嘘をつかなくなる
・本はロビンソン・クルーソーだけを与える。自然状態での自活の難しさを分からせ、それに取り組むようにさせる。課題、問を与えて自らその答えを求めさせるようにする
★感覚器官を発達させて自主性に任せる、問いを与えて答えを自ら考えさせるという方法はコーチングにも通じる
・青年期には書物を与える。自伝をメインにして、歴史的な価値というよりは個人としての幸福かを物差しに考えさせる
・自然信仰を信じる。キリスト教は協会や聖書という人工的なものに絶対的な権威をおいており、信じられないとする。この記述は本書が迫害の対象なった理由 -
若い頃、読んだルソーの「エミール」こんな意図だったのか・・・と改めてわかった。自然に還れということの意味が再認識できた。節目節目で必要な教育があることがわかる。それが現在にどう生かせるかは自分のあるいは自分達の取捨選択だろう。でも、このルソーの根本精神は非常に勉強になった。ありがたい。
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NDC(9版) 726.1 : 漫画.挿絵.童画