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感想・レビュー・書評
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格差はなくならない。なぜなら、差が小さくなればなるほど、その小さな違いがますます人にとって重要になるからだ。差別は似たものどうしの間でこそ生まれる。
格差があったとしてそれが「能力」の違いによるものだと説明されれば納得する人もいるかもしれないが、環境と遺伝は不可分であり、遺伝子的にも環境的にも有利な人間が自分の「能力」を開発しやすいのだから、平等は決して実現されない。格差はなくならないし、減っても人を幸せにしない。
主体といったものも虚構に過ぎない。意志というものは内因性のものではなく、責任を負わせるための捏造物である。
こうした考え方は虚無的だと感じるひともいるかもしれないが、私という人間が「自由である」と考えるよりも、実のところ安心する。 -
議論の結論については同意するが、終章に向かって著者の思いが繰り返される箇所が多く、説得感が薄かった。
別著の「社会心理学講義」を既読の場合、得られるインプリは少ないかもしれない。
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