宇宙はなぜ美しいのか カラー新書 究極の「宇宙の法則」を目指して (幻冬舎新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 物理学者がどういったものに美しさを見出すのか。著者の主張は、1.対称性が高く、2.簡潔で、3.安定感のあるものとのことで、1、2は想定通りであったが、3はあまり考えたことのないもので、成る程、と考えさせられた。様々な銀河の写真も載っていたのも良かったが、スマホだと残念な感じだったので、PCかタブレットで見返したいと思う。

  • タイトルにある美しさ。2つの意味が込められているようだ。1つはカラー版の新書に豊富に掲載されている銀河や星雲の写真。それだけでも確かに美しい。
    2つめは著者の言う物理学・物理法則としての美しさ。シンプルでどこでも通用し、しかも安定感があること。一気通貫の統一理論であればなおさら美しいのだと。
    宇宙論の本を読むと、超微小な素粒子の話と大宇宙の話がつながっていること、宇宙が生まれて1兆分の1秒後なんて話が次々と出てくることに魅惑されるが、その点は本書も同じ。素人目にも美しさが理解できた気がする。

  • (2022/69)カラーであることを活かして宇宙の様々な写真などをふんだんに取り入れたり、関連動画にすぐアクセスできるようQRコードが付いていたり、見る「美しさ」も伝えようとしてくれている。もちろん、理論物理学者の村山先生なので、宇宙が理論的に、いかに対称性や安定感のあるシンプルな法則で成り立っているのかの解説、解き明かすための旅路の解説がメイン。難解な部分はあるけれど、最新の研究状況が窺い知れて、門外漢なりに知的興奮を得られる。

  • 美しい写真とともに非常にわかりやすくかつユーモアのある村山先生の解説でとても良かった。メインテーマは対称性か。類書にもよく出てくる「ネーターの定理」であるが、ネーターのことをアインシュタインが「物理学にもっとも価値のある貢献をした数学者」と称賛していたのは初めて知った。村山先生の本ははずれがないですね。新年早々良い本が読めてとても良い気持ちです。

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著者プロフィール

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)教授、カリフォルニア大学バークレー校Mac Adams冠教授。
1964年東京都生まれ。1991年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。東北大学助手などを経て、2007年から2018年10月までKavli IPMUの初代機構長を務めた。専門は素粒子論・宇宙論。『宇宙は何でできているのか』(幻冬舎新書)はじめ著作多数。メディアを通して研究成果を伝えることにも力を入れる。難解な素粒子論・宇宙論をわかりやすい言葉で語る。

「2020年 『そうたいせいりろん for babies』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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