- Amazon.co.jp ・電子書籍 (175ページ)
感想・レビュー・書評
-
ついに?アウトライナーを本格的に使用したいと考えて、Dynalistを使い始めました。いろいろとネット上の情報をあさっていたけれど、アウトライナーを使うとなると結局Tak.さんの書籍にたどり着きますね。
で、一通り読んでみたんですが、どうもしっくりこない。あと一歩が腑に落ちない感じでした。思考が深まる、文章の推敲をうまくできる、というのはわかるのだけれども、ただ、「書く」ということの拡張までは至っていないかなぁと。
そのタイミングで目についたのがTak.さんと倉下さんの共著である本書。サブタイトルが「タスクリストとアウトライン」で、単純に読むとツール紹介のようでしたが、直感的に、まさに今の「書く」という行為を拡張させたい自分にぴったりでは?という予測のもとに読み始めました。
予想通り、本書は単純にタスクリストやアウトライナーの使い方を紹介する本、というわけではありませんでした。正確に言うと、それらのツールの最小限の使い方から始まって、最終的には不確実な未来に向けて漕ぎ出すためのVisionをいかにたてるか?という方法論に落ち着きます。
本書は、Tak.さんと倉下さんが交互に、アウトライナーとタスクリストを語る形式です。そのため、最初の方は、全く関係のない本を交互に読まされている感じがして、どこに進むのかなかなかわからず混乱するところもあります。ただし、両方とも「デイリー」という最小単位から始まるところが共通となっていて、同じ「一日」をツールによってどのように捉えるか、という点が交互に見て取れます。また、二人の共通の主張として、どちらも一度書いたものを固定化させるのではなく「動かす」ことが前提となっています。デイリータスクの理想はクローズドではありますが、理想と現実は異なるため、多少オープンになることもやぶさかではない、タスク管理としてのデイリーアウトライナーでありながら、そこには思考の流れがどんどん書き込まれていく、むしろ書くことでタスクの見通しが高まる、など、どちらも類書には見られない特徴かなと感じました。
この固定化させず変化させる、という主張の根底には、未来は不確実である、という思想があるように感じます。その不確実な未来への地図としてのリスト、というわけです。ただし、これらはあくまで地図であり、現実が変わるわけではないと、本書では明確に下記のように述べられています。
”リストを作っても、私たちを取り囲む「現実」は、依然としてそのままの状態で残っています。言い換えれば、リストを作っても作らなくても、そこにある「現実」は揺るぎません。それは、体重計に乗ろうと乗るまいと、あなたの体重が変わらないことと同じです。”
であれば、リストを作成する意味があるのか?というところですが、それに対しては、
”一方で、リストを作ることによって、変わるものもあります。それが認識です。”
とあります。現実に対しての認識を変え、視界を広げるための地図、それがタスクリストであり、アウトライナーということです。
本書は読みすすめていくうちに、二人の著者がお互いにお互いの文章に影響を受けて、想いが消化させれていく感覚が得られます。二人の文章の進化をともに体験するような不思議な感覚です。
これは私見ですが、デイリーから始まった話が壮大なVisionにまで至ったのは、共著で交互に書き勧めたからこそ出てきた結論なのでは?と感じました。
特に本書の学びで大きかったのは、Visionについて、それ自体が大事だ!という本は世の中に多くありますが、それを具体的につくり上げていくツール、手法を、デイリーというほぼ最小単位から順を追って説明する本はあまり見かけないのではないかなと感じました。
不完全な未来を見通す柔らかいツールというこの2つを用いて、自分なりの使い方を模索していこうかなおと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よくわからない
-
本の構成としてはかなり変。でもちょっと一日に何したらいいのかわからないとか文章書かないといけない人は絶対読んだほうが良い。おすすめ
-
PDCAのCAに着目した内容という印象。仕事では組織や部署ごとの計画は目標に固執せずCAが重要視される。よって、自分自身そこまで予定されたタスクに(執筆前のアウトラインも)固執しないのでRe:visionは当然のように受け止めたが、多くの方はそうではないということだろうか。
“力のある文章は楽しみながらでないと書けない”というフレーズは名言集にストックした。 -
デイリータスクリストはなぜ有用なのかが分かる
-
けっこうおもしろい。
-
「メモを取る」。その何気ない行為の途方も無い可能性を見出した2人が、人間が思考する構造と、その構造を脱するための方法論を、人間臭さと向き合いながら追い求める旅路に痺れる。
タスクリストもアウトラインも知らない人も、一度使ったが挫折した人も、「やってみよう」と思える出来事に出会えるはず。 -
デイリータスクリストの使用例。たとえ予定と変化したとしても作成しておくことに意味がある。最近は行き当たりばったりでタスクをこなしていたのでまたやってみようと思った。
-
著者2人、タスクリストの運用の仕方がそれぞれ違って面白い。
GTDと融合させる方法を、模索したいと思う。