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感想・レビュー・書評
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情報は多過ぎればノイズになる。増やすより減らすことに頭を使う
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情報量が増え続ける社会にあって、どうやって使える情報を選別していくかを学べる本です。
インターネット、SNSの登場で、私たちが目にする情報の量は格段に増えましたが、大事な情報がどれかわからなくなることも増えていると感じます。
短期間で成果を上げるには、玉石混交で流され続ける情報の要点を押さえているようです。
インプット、整理、アウトプットというそれそれのステップで大事にすべきことを教えてくれています。
何となく入ってくる情報に流されてしまって受動的になっている、と感じる方などが、そこから抜け出すヒントが得られる1冊ではないでしょうか。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「仕事における情報活用は、①インプット、②整理、③アウトプットの3ステップ。実際にはどれかが抜けていることが多い。複雑で難解な情報に接することも多いので、価値がある情報とそれ以外を仕分けるための『“フィルター”を設ける』という要素が共通して必須。」
「疑問点を解消するための“調べもの”を除き、情報の中に答えはない。自分の頭で仮の答えをつくり(仮説)、情報を集め検証していく中で答えが見えてくるものが仕事の本質。事前に仮説を立てると、『筋がよいインプット』が可能になる。はじめは、自分の中に湧き出てくる衝動を大切にするだけでよい。」
「いきなり情報をアウトプットしない。伝えるべき情報を相手が聞きやすく理解しやすいように、相手のニーズに合った内容か、一番伝えたい情報かを考えながら『自分の頭を事前に整理』しておく。『What(何を)』だけでなく『How(どう)』を強く意識する。基本的な『型』を持っておくと整理しやすい。」
→「なぜ」インプットするのか、と考えておくことが重要なのだと感じます。基本的に、誰かにアウトプットするため。まず、「なぜ」それをすべきか考え、それから「だれに」「何を」「どのように」すべきかを考えていく。ビジネスの基本と同じです。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・短期間で成果をあげている人は、「成果につながる“情報のセンターピン”を見極めること」に頭を使っているという共通点がある。玉石混交の情報の中から「要するに、この情報の中で重要なのは○○」と、要点を押さえていく。そこに複雑さはなく、シンプルに要点を捉えるので、仕事のスピードも速い。
・すべての情報をインプットし、伝えたい情報をすべてアウトプットしていたら、いくら時間があっても足りない。成果をあげる人は、「情報活用力」が他の人より勝っている。
○ほとんどの情報はノイズ
・有益な情報にたどり着くためには、何が有益な情報かをあらかじめ定義しておく必要がある。検索する前に仮説を立て、方向性を決める。
・成果につながる“使える情報”は全体の2割程度で、8割は不要。たじめから多数の情報に期待しないこと。
・仕事における情報活用は、①インプット、②整理、③アウトプットの3ステップ。実際にはどれかが抜けていることが多い。複雑で難解な情報に接することも多いので、価値がある情報とそれ以外を仕分けるための「“フィルター”を設ける」という要素が共通して必須。
○少ない労力でインプットする
・ゴールに即した仕事で使える情報を集めるには、「捨てる情報」を明確にする。特にネットは、意図しなくても膨大な情報が集まる。検索する際に「複数のキーワードの組み合わせ」や「not検索」を使う、ブックマークは気軽にはせず一度読み込む、という2つを意識するとよい。
・インプットの精度を上げるには、アウトプット先をあらかじめ明確にしておき、「無意識を意識化」する。おすすめは「人に教える」、何がいちばん大事な情報かを意識してインプットできる。
・疑問点を解消するための“調べもの”を除き、情報の中に答えはない。自分の頭で仮の答えをつくり(仮説)、情報を集め検証していく中で答えが見えてくるものが仕事の本質。事前に仮説を立てると、「筋がよいインプット」が可能になる。はじめは、自分の中に湧き出てくる衝動を大切にするだけでよい。
○使える情報を選別する
・情報は1日以上寝かせてみると、本当の質がわかる。脳は一度時間を置いた方が、インプットした情報の見極めができるようだ。
・情報を整理しながら、「別の視点がないか」「もっと他によい情報がないか」と、常にゴールと仮説に沿って筋がよい情報を探し続ける。その際、前提となる項目(ラベル)を確認しながら、「モレとダブリ」のチェックを行う。よく使われる「フレームワーク」を知っておくと、整理しやすい。
・人間は誰しも不都合な事実を見たくないが、自分の意思や希望的観測が入りすぎると、「都合のよい」情報だけを無意識のうちに集めるリスクがある。バイアスを外すため、インプットした情報に何か(誰か)の主張や提案が入っていそうな場合、2つ以上の視点で情報を「モレなくダブリなく」整理する。
○最小の情報で最大限にアウトプットする
・いきなり情報をアウトプットしない。伝えるべき情報を相手が聞きやすく理解しやすいように、相手のニーズに合った内容か、一番伝えたい情報かを考えながら「自分の頭を事前に整理」しておく。「What(何を)」だけでなく「How(どう)」を強く意識する。基本的な「型」を持っておくと整理しやすい。
・アウトプットの成果を最大にしていくには、「相手の心理をトレース(追跡)」する。相手のノイズを先回りして消すとよい。デメリット→メリットの順であえて開示すると、期待値がV字回復し、感情の振れ幅が広くなり、行動に移しやすい、反対語、構成比率、時間軸などで伝えたい情報に比較対象を用いて「違いを際立たせる」のも有効。
○ノイズから逃げる
・フレームワークや、歴史から学べることなど、情報の新しさは関係なく、時代を超えて意味をなす「普遍的な情報」を大事にする。
・ノイズ予防には「時間に制限」を設けるのも有効。集中力が発揮され、重要なことに的を絞れて、効率が上がる。