パンデミック監視社会 (ちくま新書) [Kindle]

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  • 感染症が監視をドリブンする、公衆衛生上の危機の宣言が生んだ社会的-文化的状況。接触確認アプリ、リモートワーク、EC、ワクチンパスといったアプリケーション/サービスとして集権的/分散的に行われる監視、ワクチン接種の有無や感染したか否かによる市民による監視が家庭-プライベートにも及ぶという議論。経済格差や感染リスクの不均衡など。「デジタル技術によってフーコーの言う「検察官」「民兵」「警備員」の現代版の多くが家庭まで入り込んでいる」という事実は、まさにプラットフォームでありアプリケーションであり、"自粛警察"なのかなと。パンデミックが加速した私たちのデータ化-見える化に通じるテクノソリューショニズムを批判しながらも、「ショック・ドクトリン」のポジティブな側面に希望を見出す。極論、個人情報にしろ属性データにしろクッキー規制にしろなんにしろ、選択できる権利はあるはずだし是非も可否も議論しなければならないし、それによって格差が進行してはならず。コロナ→DX→ヘルスケア基盤みたいな文脈のtoCサービスも、本質を知りつつ立ち止まる必要は無くならない

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著者プロフィール

デイヴィッド・ライアン David Lyon
1948年、スコットランド・エディンバラ生まれの社会学者。イングランドのブラッドフォード大学にて学士号および博士号を取得(社会科学・歴史)。カナダのクイーンズ大学社会学教授、同大学サーベイランス・スタディーズ・センター前所長。監視社会論の代表的論者として世界的に知られ、『監視社会』(青土社)、『監視スタディーズ』(岩波書店)など多数の邦訳書がある。

「2022年 『パンデミック監視社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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