爆弾 [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 1部はやや退屈だったが、2部からはがぜん面白くなった。犯人の得体の知れなさ、人間の悪意の恐ろしさが印象的だった。「ラスト1行でゾッとする」というのを初めて味わった。
    何かに似てると思いながら読んでいたら、途中で「踊る大捜査線」シリーズの映画をもう少しダークにした感じか、と気が付いた。映像化しても面白そう。

  • 最初はグッと引き込まれた。取調室でのやり取りや心理戦には緊張感もあり読み進めたが、途中からやや単調気味になってからの最後のオチ…。
    結局、犯人からの自白もとれず、登場人物ではない不特定の人が大勢亡くなるなど、自分的にはその辺りが腑に落ちなかった。

  • 今朝は5時に起きて1時間遅れの追っかけ再生でしたラグビーは日本VSイングランド。キックオフ早々に事故というか事件を目撃してしまうの巻。マシレワ選手は試合前から脚が痛かったんじゃないかな? だとすると彼を先発させた首脳陣に問題ありそう。交代したレメキ選手が素晴らしかったのであまりに無念。にしてもラグビーってのは「ノッコン」という些細な「ズレ」が後の展開に大きく影響しちゃうのね。

    前振りが長くなりましたが『爆弾』でした。『ショック・ドクトリン』下巻の前にこちら。ずいぶん前に予約した記憶が。100人くらい待ちましたかね。もうあたしの後ろに59人も待ってるんで少しでも早く返さないと。

    ミステリーなので内容は書けませんが、人気の理由がわかります。すっごく『今』の小説でした。あたしどうして読もうと思ったのかぜんぜん覚えてないし、どういう内容かも知らずに読み始めたのが良かったか、登場人物たちと同じようにあっちこっちに心を揺さぶられました。

    惜しむらくはもう少しだけテンポ良く読みたかったかな。アイツにイラつかされるんで。沙良ちゃんの髙村さんの合田さんみたいなところが良かったです。同じようにシリーズ化できるんじゃ? してるのかな?

    ラグビーも小説もリアルもちょっとしたズレの積み重なりが取り返しのつかないことになって事件になっちゃうよねぇ。今を大切に生きなきゃ! ということで今日から早起き宣言します。が、もう眠い……。

  • オーディブルにて。危険な暑さの東京で読了。
    スズキタゴサクのねっとりとした声が秀逸で、耳にまとわりつくようだった。

    スリル満点の展開であっという間に読んでしまったけど、現時点ではなんだか未消化。
    本音と建前や心の奥底の悪い気持ち、自分の嫌な部分と否が応でも向き合わされる。

  • どなたかが21世紀のハンニバル・レクターと
    評していましたが、まさしくそんな感じでした。
    「スズキタゴサク」に徐々に心を喰われて行く捜査員たち。そのやり取りのスリリングな事、久しぶりに息を詰めて本を読むという体験をしました。

    • マメムさん
      初コメです。
      ハンニバルですか、確かに似てるかもです。
      私は今思い出したのですが『ユージュアル・サスペクツ』と言う洋画と、印象が似ているかも...
      初コメです。
      ハンニバルですか、確かに似てるかもです。
      私は今思い出したのですが『ユージュアル・サスペクツ』と言う洋画と、印象が似ているかもと♪
      2023/05/01
  • audibleこのミス2023国内第1位。 暴行事件で警察に連行されて来たスズキタゴサクと 名乗る冴えない小太りの中年男が霊感で秋葉原爆発事件が発生すると 予告すると実際に爆発が起きる。 取調室での刑事と連続爆発をめぐる攻防。道徳観モラルが問われる

  • 本屋大賞候補作2冊目。
    普通の道徳観などが一切欠落して、まともな話が通じないスズキと対峙してく内に、助けるべき存在を選別しているという指摘に惑わされる刑事たち。警察官だってみんな聖人君子じゃない。
    でも惑わされた刑事たちがそれぞれその気持ちと向き合い刑事を続けていく姿は、理解し難い犯人で、最後の一個の爆弾はあるのかないのか?不穏なままのラストに希望を持たせたと感じた。

  • 面白くて一気読み。

  • 中盤以降はストーリーがサクサク進むし、ハラハラするシーンもあって面白かった。
    なによりスズキタゴサクのキャラが立っていた。
    独特の言い回しをする彼の人物像が頭の中で想像できて妙にリアルだった。
    饒舌キャラなので全体を通して彼のセリフが多めだが、読み手としては考えさせられる内容も多くて読みごたえがあった。

  • 中だるみしないで進む事件、警察とタゴサクのやり取りの駆け引きの面白さ。映画化されたら絶対見に行く!って思う作品でした。 人間の自分以外に対する感情とか、色々考えさせられる本でした。

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著者プロフィール

1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞、同年『ライオン・ブルー』で第31回山本周五郎賞候補、19年『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』で第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補、20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞受賞、同作は第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)も受賞し、第162回直木賞候補ともなった。21年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補。他に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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