あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる [Kindle]

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  • アスコム
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  • 苦しい時こそ、心の穏やかさを手に入れ、前を向いて最後まで生きていく機会であることがわかる本です。
    これまで持っていると思っていた強さが、老いや病気、または社会の変化などで失われたと感じた時、人は苦しみます。
    しかし、そんな時こそ、自分を支えてくれる大事な存在は誰か、自分にとって大事な価値観は何かなど、本当に大切なことに気づけます。
    弱い自分を認めて受け入れると、心の穏やかさを手に入れ、前を向いて最後まで生きていくようになれることを教えてくれます。
    これまでうまくいっていたことがうまくいかず悩み、苦しむ方が、それを乗り切るヒントが得られそうな1冊です。

    【特に覚えておきたいと感じた内容をご紹介】

    「目に見えるわかりやすい強さは、いつか必ず失われる。変化しないものは何もなく、時間は流れ、季節は移り変わり、形あるものは必ず壊れる。人は必ず老い、心身が弱り、自分が持っていたものを一つひとつ失い、いつかこの世を去る。そうなった時、人は苦しむ。」
    「人は、弱い自分を認めて受け入れた時、初めて他人の弱さを認め、受け入れることができる。自分が完全ではないように、他人も完全ではないということを、心から理解できる。社会の価値観に惑わされず、自分の価値観で自分や他人を見つめることができる。」
    「人にはそれぞれミッションがあり、それを果たせたと思うことが、本当の幸せにつながると思っている。他人の評価、社会の価値観などに惑わされず、自分が大事にしたいと思うものを、しっかり大事にしていく。自分にとっての優先順位を意識するだけで、人生は変わる。」
    →それぞれが自分の価値観、ミッションを本当は持っていますが、それを意識していない、気づいていないことは多いと思います。苦しい時こそそれを思い出せるようの、支えられることができれば、貴重な存在として認められるのかもしれません。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ・目に見えるわかりやすい強さは、いつか必ず失われる。変化しないものは何もなく、時間は流れ、季節は移り変わり、形あるものは必ず壊れる。人は必ず老い、心身が弱り、自分が持っていたものを一つひとつ失い、いつかこの世を去る。そうなった時、人は苦しむ。
    ・弱くなったときにこそ、その人の本当の強さが現れる。自分をわかってくれる存在、自分を支えてくれている存在に気づき、感謝し、人生の本当の意味を見つける。絶望の中にいた彼らが、心の穏やかさを手に入れ、前を向いて最後まで生きていくようになる。

    ○あなたの強さは、あなたの弱さから
    ・努力しても解決できない苦しみを抱えた時、少しでも苦しみを和らげ、穏やかな気持ちになるために必要なことは、弱い部分も含めて、理想の自分ではない自分、不完全なありのままの自分を認め、受け入れること。それが、前を向いて生きられるための第一歩になる。
    ・人が他人を変えるのは難しい。性格や価値観が異なり、独立した意思を持っている。自分は自分しか変えられない。一方で、人は生まれながら、もっと良くなりたいという願望がある。自分の弱さを認めれば、変えることができる弱さを自分で変えていくことができる。
    ・人は、弱い自分を認めて受け入れた時、初めて他人の弱さを認め、受け入れることができる。自分が完全ではないように、他人も完全ではないということを、心から理解できる。社会の価値観に惑わされず、自分の価値観で自分や他人を見つめることができる。

    ○わかってくれる人がいると強く生きられる
    ・人それぞれ、大事にしたいことも、望む「ありのまま」の形も異なる。自分の気持ちをわかってくれると思える存在がいるとき、安心して、ありのままでいることができる。なので、多くの人は、時間と労力、エネルギーを使って、自分をわかってくれる人を探そうとする。
    ・人にはそれぞれミッションがあり、それを果たせたと思うことが、本当の幸せにつながると思っている。他人の評価、社会の価値観などに惑わされず、自分が大事にしたいと思うものを、しっかり大事にしていく。自分にとっての優先順位を意識するだけで、人生は変わる。
    ・「わかってもらえない」苦しみは、「誰かに自分の気持ちをわかってもらえた」と感じた瞬間に消える。問題自体は解決しなくても、それだけで、人は穏やかな気持ちになれる。相手に「自分の気持ちをわかってくれている」と思われる存在になるためには、何よりも、相手の言葉にじっと耳を傾ける。アドバイスも、励ましもいらない。

    ○何を選ぶかで人生は決まる
    ・気がかりやイライラなどネガティブな感情の多くは、実は希望と現実のギャップによる苦しみから生まれているが、自分が苦しんでいることに気づいていない人は多い。それに気づくことができれば、少しずつやるべきことが見えてくる。
    ・解決できること、できないものに分け、解決できることに力を注ぐ。自分の手に余るようなことなら、周りの人や公共機関など他の人の力を借りる。幸せの基準を変え、現実に合わせて希望を変えられれば、ギャップが小さくなり、苦しみを和らげることができる。
    ・人間関係の悩みを抱えていたり、「誰も自分の気持ちをわかってくれない」と感じるなら、「今、自分が時間やエネルギーを割いている人たちが本当に大事か」「その人間関係が幸せなものか」を考える。他人は変えられないが、自分と、相手との距離、関係性は変えられる。

    ○今日の自分に後悔せず生きる
    ・人は解決できない苦しみを抱えていても、自分を支えてくれている存在、自分が大切にしているものをゆだねられる存在に気づくことで、心の穏やかさや前向きに生きる力を得られる。「なぜ自分はこのような苦しみを抱えながらも生きてこられたのか」と自分に問いかけてみると、自分を支えてくれている存在に気づけるかもしれない。
    ・同じ悩み、同じ苦しみに遭遇した人と気持ちを話し合い、苦しみを分かち合い、支え合うことが救いになることもある。人はそれぞれ違うので、相手の気持ちを100%理解するのは難しいかもしれないが、「同じ悩みを持つなら、自分の苦しみがわかるかも」と思えることが支えになることもある。

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著者プロフィール

小澤竹俊
1963年東京生まれ。87年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。
91年山形大学大学院医学研究科医学専攻博士課程修了。救命救急センター、農村医療に従事した後、94年より横浜甦生病院ホスピス病棟に務め、病棟長となる。
2006年めぐみ在宅クリニックを開院。これまでに3800人以上の患者さんを看取ってきた。
医療者や介護士の人材育成のために、2015年に一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会を設立。一人でも多くの人が、生きてきてよかったと思える最期を迎えられるよう、力を尽くしている。著書『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』、『もしあと1年で人生が終わるとたら?』(アスコム)がベストセラーとなる。

「2022年 『あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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