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感想・レビュー・書評
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一般書『頼朝の武士団』に続く第二部▲源頼朝亡き後、なぜ「鎌倉武士」たちは仲間うちで殺し合いを繰り返したのか▼武家政権(=私的武力集団)のリーダー不在に伴う混乱、頼朝薨去から承久の乱までの二十三年間に起きた16の内部抗争を軸に詳細解説。鎌倉殿による権力を源泉に全国的規模で広域武士団を形成した派閥の領袖も直に朝廷と向き合うことには恐れが大き過ぎたのか?比企氏ー時政ー義時ー泰時と続く、予防戦争を辞さない内部抗争史。承久の乱で幕下の安定を確保し、泰時による平時への転換政策により時代を安寧へ導くかに…(2022年)
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大河ドラマをきっかけに色々と鎌倉幕府に関する読んだので、スッと話が頭に入ってきた。
著者の言う通り、命に対する価値観が全然違ったから、抗争が際限なく続いたのだと思う。 -
鎌倉幕府草創時の内紛は、北条氏の陰謀で済まされていたが、何故直ぐに殺し合うのか今一つ納得がいかなかった。この本では、政治技術のない田舎のヤクザが何かあれば直ぐに殺せばいいという発想で権力を握ったからだという。
仁義なき戦いのヤクザが内閣をつくったようなものか。上になんの抑圧するものが無ければ好き放題に殺し合うのが鎌倉武士。
そう思うと、鎌倉幕府を通じて武士の政治技術は洗練せず、秀吉の天下統一から江戸幕府の安定によりようやくまともな政治が行われるようになったということ。
秀吉が降伏した大名、島津徳川伊達長宗我部などを殺さなかったのは、大きな政治の進歩(殺し合いでなく話し合いへ)トイウコトかもしれない。