月の立つ林で [Kindle]

著者 :
  • ポプラ社
4.14
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本棚登録 : 938
感想 : 119
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感想・レビュー・書評

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  • 月のお話を配信するタケトリノオキナと配信を楽しみに聞いてるリスナーの物語。月で繋がる人達。
    短編の登場人物はどこかで繋がっていて、タケトリノオキナは、リスナーを癒してきたけど、リスナーからプレゼントを受けとる。
    タケトリノオキナって、誰なんだろうと思いながら読みすすんで、短編が最後に向かうほど、ほっこりでき、そして涙。ついつい、この主人公は、次はどこに出てくるんだろうと、楽しみに読みすすんで、オオー出たァーって楽しめました。

    月を眺め、新月に何か始めてみたくなりました。
    この本に出てくる人たちは、すれ違ったり、ぶつかったり、不器用で一人で生きると、きめて頑張っちゃうけど、人は一人ではいきづらい。周囲のだれが、きっとあなたの協力者に出会えると、
    言ってもらっているような気がした

  • 新月は何かを始めるにいいとか

    月の砂の話など

    月に関係した ちょっとしたトリビアも

    話にうまくマッチしてて楽しめます



    最後には タケトリ・オキナの

    秘密も明らかになり

    聞いていた人はきっとみな

    心暖かくなったんだろうな

    という 伏線の回収もお見事でした

  • 最後は上手くいきすぎて綺麗にまとまりすぎた感もありましたが、全体としてとても良かったです。
    青山美智子さんの作品は文章表現が素敵で好きです。
    表紙の装丁も含め一つの美術作品のようです。読み進めるうちに作品を鑑賞している気分にもなります。

    『月の立つ林で』ということで、作品全体に月を思わせる名前や出来事が重なっています。連続短編集なので、複数の話に同じ人物が登場しますが、それぞれその話によってその人物の印象が変わって見えます。
    月も見る場所によって、クレーターや周りの明るさによって見え方が様々に変わるので、その人々が月のように見えてとても面白かったです。

  • 青山美智子さんの作品を初拝聴。
    人生がうまくいってない人達を、それぞれ主人公にした短編集。
    各章ともお月様を絡めつつ、最終的に前向きな気持ちになるので、読んでいて(聞いていて)こちらも前向きな気持ちになれる。
    この作品は短編集の体をしつつ、じつは各主人公・登場人物が、それぞれが各章で濃く又は薄く繋がりがあったり、その後の姿が描かれていたりと違った楽しみ方もできる。
    誰にでもオススメしたい作品です。

  • 装丁に惹かれて読み始めたが、とても穏やかな気持ちになれるストーリーだった。些細なことで人は落ち込むし、苦しむこともあるけれど、同じくらいちょっとしたことで世界の感じ方は変わると思った。

    月を見上げたくなった。

  • 短編連作 全5話 書き下ろし  

    月をテーマに語るポッドキャストで各物語をつないでいる短編集
    人との関わりをいろいろなパターンでつづっている

    なるほど! と思う半面、ポッドキャストの内容がそれほど面白みがなくそこだけ微妙に感じたが、最終的に高校生が語るポッドキャストということである意味納得!
    でもそれで繋がるかな?と、不出来な自分は感じてしまった!

  • 月って当たり前に夜になるとほぼ毎日現れるけど、
    たまに新月だったり天候で見えない時があって少し寂しいな
    と感じるときがあって、その寂しさって人間関係によく似てるなとこの本を読んで感じました。
    自分から見た相手の姿は相手の一部分でしかなく、
    理解することは難しくてすれ違ったり、
    時に相手へ偏見の目で見てしまうけど、
    案外自分が考えてるほど相手には悪意ないことが多くて、
    むしろ善意でやってくれてることのほうが多い。
    そこに気づけるかは自分がいかに自分の考え方を緩くして視野を広げて相手を理解するかにかかってるなって思いました。
    人の温もりや人との繋がりの大切を教えてくれた小説です。

  • プレゼントで当たった本!
    5章からなる話で、各章ごとの主人公が悩みながらも、成長(気付き)していく物語。それぞれの話に月が絡んでいて、章ごとにも緩やかな繋がりが。作者の優しさが伝わってくるような心温まる小説でした。

  • よかった。本当に良かった。。

    短編集ですが、少しずつ、全くの他人が繋がっていて最後、仕掛けに気づいた時、月の立つ林での意味がわかった時、泣きます。

    最初から最後まで心温まる作品でした。

    これが本屋大賞でも良かったのでは?と思うほどに心が温まりました。私的には汝、星のごとくと対はるほど好きな作品のひとつになりました。

  • 日々の生活に悩み生きるひとびとが、何かをきっかけに少し前向きになる話。

    物語りの構成として、オムニバス形式を取りつつ、前の章が後の章に少しずつ引き継がれていく感じがとても好みだった。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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