対立の炎にとどまる――自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ [Kindle]
- 英治出版 (2022年12月14日発売)
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (434ページ)
感想・レビュー・書評
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・対立が生じると、その炎を消したくなるのが人間の本能的な反応。しかし、著者はその対立の炎こそ、問題を解決するために生じているエネルギーだと考える。対立の渦中に飛び込みとどまることを勧める。とどまることで新たな気づきやコミュニティ(共同体)感覚が得られるから。
・この本を読んで、一番為になったのは、ランク(能力やパワー)のことだった。
ランクの高い人は自分のランクに気がつきにくく、無意識にランクの低い人を軽視しがちだと理解するだけで、コミュニケーションの仕方が変わってくると思った。
自分のランクを自覚し、うまく活用していくことが大切。
・テロリスト=加害者、主流派=被害者と思っていたが、
「テロリズムの特徴は、権利を奪われた集団が、自由や平等を求めて主流派に攻撃すること、その目的は、パワーを持つ人々に社会変革の必要性を気づかせることだ。
テロリストの観点からすれば、自分たちが傷つけたり、殺したりする主流派の人々はすべて罪なき犠牲者ではない。主流派の人々はたとえ静観しているだけであっても、テロリストが闘っている抑圧に関与しているのだ」
と書かれていて、考えが変わった。
一面からみるだけでなく、多面的に見ること、ランクを考慮することが必要だと感じた。
・特権とは経済的なパワーだけを意味するのではない。コミュニケーションにおいて冷静で落ち着き、客観的でいられるという特権、つまり、パワーを持っていない人々の激情や憤怒や悲しみを聞く必要がないという特権をも意味するのだ。安全な場所に暮らす人だけが冷静でいられるという選択肢を持つ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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