マーケティング思考 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること [Kindle]

著者 :
  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (245ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 読みたかった山口さんの書籍がAudibleでレコメンされたので事前情報なく試し聴きしたら、マーケティングの基礎用語から22年までの最新ワードまでバランスよく解説されていて驚いた。

    この手のタイトルは、抽象度が高すぎて実務に反映しにくかったり、逆に用語解説の浅さに留まりがちだけど、本書は経営層にも実務担当者にも響く内容で、その絶妙なバランス感覚に脱帽。良書である。

    日本企業におけるマーケティング部門の立ち位置がその企業の「体を成す」ことがある。営業部の上位にあればマーケティング戦略あっての営業となるし、並列であれば営業の声を具現化すべく商品・サービス開発から協力しているだろうし、営業の下であれば営業支援ツール制作を裏方であるかもしれない。なければマーケを軽視している(それでも食べていけるポジションに居る)か、そのフェーズにない「駆け出し段階」と言える。広報部がなければマーケティング部が事実上、広報と考えて良いだろう。米国かぶれのマーケッターが「営業部の上位に置くべき!」とポジショントークを展開するのはよく目にする光景だ。

    しかし本書はそもそもマーケティングを「部門に切り分けること」から違和感を唱える。なぜならマーケティングは商品開発から販売、販売後のフォローまでの顧客とのあらゆる接点、活動を包含するからだ。顧客に商品価値を売ることが企業とするなら、それは「経営」そのものだ、という考え。
    その通りだ。マーケティングに限らないけど、経営全体からの視点で職務に当たれる人はどの部署に配属していても有力な経営幹部候補だ。

    本書は「マーケティング思考」でプロダクトの開発からプロダクト・マーケット・フィット(PMF)、市場衰退といったフェーズ別の動き方や人材育成、予算配分まで解説されており、まさに「経営の教科書」と言える。マーケティング部門から経営者に上り詰めたい人にはぜひオススメ。精読してマスターしたい一冊。

  • マーケティングの知識を組織に浸透させるために必要なことを解説した本。

    マーケティングは一人で出来るものではなく、チーム一丸となって行う必要があります。その際、マーケティングに関する知識をチームに浸透させることが必要です。

    いかにチームにマーケティングの考え方を浸透させるかを、本書が示してくれます。

  • マーケティングの基本概念(OS)から、枝葉の施策(アプリケーション=4P)まで、学術的な内容を知らない人にもわかりやすく解説している。

    事業フェーズ/製品ライフサイクル別や企業規模に考えるべき対象を分類して説明していて、理論だけでなく実践的な内容だと感じた。

    最後の第5章はマーケティングチームづくりのヒント。ダイヤモンド形人材をめざす。うまくいかない典型例も4分類してあり、支援の時の参考にもできそう。

  • 近年のマーケティング業務について、事業会社のフェーズ毎に解説されており、自社の実情と重ね合わせながら読むことができた。人材育成を主業務とする著者らしく、現場や経営層のリアルな声をもとに実践的な内容に仕上がっていた印象。
    マーケティング業務に携わる者なら現場社員からチームリーダー、経営層まで幅広くお薦めしたい。

  • マーケティング思考 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること
    著:山口 義宏

    マーケティング強化を頑張りながらも、その方法論やツールを使いこなせず、業績向上につなげられない企業と人がたくさん存在する。

    本書は特定のアプローチの戦略論ではなく、特定の新しいマーケティング施策の解説でもない。業種、戦略、施策のやり方はそれぞれ異なるものの、業績を伸ばし続けた企業に共通するマーケティングへの取り組み、チームの人材の要件、業務の進め方といった、外部からは目に見えにくいけれど、普遍性のあるOS部分の言語化を試みている。

    地に足のついた成長を促すマーケティング思考について以下の5章により解説している。
    ①なぜ「マーケティング」は難しいのか
    ②成果を出すOS=「マーケティング思考」
    ③マーケティング思考を構成する3つの共通言語
    ④事業フェーズ別の考え方・判断基準
    ⑤「マーケティング思考人材」育成の成功法則

    モノを作れば売れていた時代においては、マーケティングは該当部署の仕事であり、現場はその線路に乗り、業務をこなしていただけで成功してきたこともある。

    しかし、時代が変わり多様性しかり、モノからコトへと変遷する中で該当部署だけが考えて顧客へ発信するだけでは、競合に淘汰されるどころは顧客からの信頼を得ることはできない。

    該当部署のみならず、現場においても顧客と近い位置だからこそできるニーズや環境状況の収集を図り、それを該当部署と協議しさらに良い者を提供するその手法を共に探ることで、サスティナブルな経営が可能となる。

    組織のみならず、個人における必須スキル・知識としてマーケティングは必要となる。その重みは今後も比重は大きくなり、ますます複雑化することも想定される。

    上澄みだけはなく、本質を掴むための知識を含めて本書では紹介してくれている。学び直しのみならず、今の学びへのプラスとして多くの人が参考となる一冊である。

  • マーケティング界隈の人ではないがとてもわかりやすかった。

    成果出すためのOS「マーケティング思考」や事業別フェーズ、人材育成の章はマーケティング分野の人でなくても参考になると思う。

  • 特に参考になった点
    ・マーケティング人材育成を阻む3つの壁
    ・事業を成長させるために必要な3つの要素
    ・売上を伸ばす方法は5つしかない
    ・学校/塾の集団学習に人材育成のヒントが詰まっている

  • マーケティング思考を学べる本。
    誰に?何を?どのように?や用語を揃えるなど、書いてある事は理解できる。
    途中途中で詳しくは〜〜と外に情報を出すのではなく、著者の言葉で噛み砕いて説明を入れるなどしてほしかった。
    また最後の方は会社の宣伝っぽく読み飛ばしてしまった。

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著者プロフィール



「2018年 『デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール(MarkeZine BOOKS)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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