しあわせの香り 〈新装版〉 純喫茶トルンカ<新装版> (徳間文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • とても素敵な本だったと思う。

    今までにカフェを舞台にした本は何冊か読んできたけれど、ちょっとそれとは何か違う感じ。
    癒される〜癒やされたい〜とかではなく...。
    なんだろな...勇気をもらえる感じ?

    純喫茶「トルンカ」に集う人達は、自分の中の欠けている部分に気付き、ちゃんとそれから目を逸らさず乗り越えようと頑張る。側にそっといる仲間と一緒にね。そうか、「トルンカ」に私も居て、一緒に応援したいって感じかな。

    そして巻末解説が、あのふるかふぇのハルさんだった!そこにきたか〜!

    ...いや、「三国志」と並行して読んでたから、ギャップが凄すぎて(笑)それもまた面白かったけどねー。

  • 谷中の路地の突き当たり、純喫茶トルンカを舞台としたほのぼのストーリー第2弾。「午後のショパン」「シェード・ツリーの憂鬱」「旅立ちの季節」の3篇。

    この連作のテーマは、古風な純喫茶を舞台とした、ピュアな人々の出会いと別れ。「生きるっていうのは、人との出会いの連続だ。それこそあの、バレリーナのアーチのように、ずっと先まで繫がっている。 トルンカという場所は、案外その縮図みたいな場所かもしれない」(by 絢子)。

    「午後のショパン」では常連の千代子ばあちゃんの懐かしくも切ない思い出と再会が、「シェード・ツリーの憂鬱」では心の弱った浩太と亡きスミねえ似の女優・田所ルミとの出会いが、「旅立ちの季節」では絢子の元恋人との再会と旅立ちが描かれている。どの話にも、異性への恋愛とは違う深い愛情が描かれていて、実際に成立するものなのかはちょっと疑問。でもその純粋さが魅力ではあるな。

  • うん、ほっこり。1巻目に引き続き、キャラ一人一人に嫌な奴がいないからどのキャラ目線のお話もほっこり読めた。
    コーヒーが飲みたくなるし、こういうこぢんまりした行きつけの喫茶店みたいなところ欲しいな〜。人見知りだけど、トルンカのみんななら温かく迎えてくれそう。

  • シェードツリー、すごいよかった。田所さんの何度言えない透き通った魅力。椰月美智子さんを読みたくなった。透き通った青春の、もどかしい感じ。

    私が太陽のように笑っていることが、人を安心させることもある。元気な私でいよう。

  • 「純喫茶トルンカ」の続編。

    前作よりも一層、一人一人の想いや過去がわかり、
    胸にこみあげてくるものも、より一層深く広がる。

    コーヒーの深い香り、味わいと、
    流れてくる音楽。とてもリアルに感じられ、
    読みながら、とても居心地のいい喫茶店に
    いるような錯覚を起こすほど、心楽しい読書時間。

    人と出会い、交流することが、
    こんなに、心をあたため、喜びを深くし、
    心豊かにしてくれるとは。
    どこに行き、どんな人に会い、
    心尽くして人の話に耳を傾けることの
    素晴らしさを教えられたような読後感。

    いい小説に会えた。

  • 美味しい珈琲が飲みたくなった
    みんないろいろ抱えててとっても優しい

  • 作者の知的な面と情緒豊かな面がとても好きな作品だった。
    前作からのストーリーの繋がり、今作はそこからそれぞれの人生が動いていく様子が描かれていた。
    どこかで実際にあったことのような気持ちになる。

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著者プロフィール

1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「森崎書店の日々」で第三回ちよだ文学賞大賞受賞。同作品は映画化された。著書に「続・森崎書店の日々」「純喫茶トルンカ」「純喫茶トルンカ しあわせの香り」がある。

「2023年 『きみと暮らせば 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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