高学歴親という病 (講談社+α新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 2023/4読了。
    自身が子育ての難しさを感じて。
    子育ては心配を信頼に変える旅であり、年齢相応の比率というものがある。
    溺愛と干渉はその適切さを逸しさせる要因となる。
    また、脳には育つ順番があるため、間違った順番での早期教育は子どもの能力を伸ばすことにつながらない。
    0〜5歳まではからだの脳(原始人のような子)、1〜18歳がおりこうさんの脳(学校の勉強以外の知識欲がある子)、10〜18歳がこころの脳(相手のこころを読める子)。
    まず土台として必要になるのは年齢に応じた適切か睡眠時間を確保すること。
    日々意識することは、ご機嫌であること。極太の芯をもつこと(親の都合でぶらさない)。コミュニケーションがしっかり取れるようにすること。

  • ・三大リスクは干渉、矛盾、溺愛
    ・子育ては心配を信頼に変える旅
    ・子どもを信頼できない理由は、完璧主義(傷つきやすい親はネガティブなことを回避しようと目の前のことにこだわりすぎる。子供からすると、存在が重い。親が頑張るほど子どもが弱っていく)、虚栄心(自分の落ち度を認めたくない、いい学校に行かないヤツは不幸などの差別意識)、親の孤独(プライドが高く苦しみを周りとわかちあえない)
    ・脳には育つ順番がある。早期教育に走りすぎるのは危険。0〜5歳は、からだの脳。生きるための脳。寝て起きてご飯を食べて体を動かす。1〜18歳(中核6〜14歳)はおりこうさんの脳。人間らしさの脳。言葉や微細運動、勉強スポーツ。10〜18歳(中核10〜14歳)はこころの脳。社会の脳。社会での成功、幸せ。脳育ての順番を間違えると、自律神経の不調につながる。
    ・からだの脳時代は原始人をそだてるつもりで。最も大事なのは睡眠時間を十分確保すること。
    おりこうさん脳時代は、学校の勉強以外の知識欲がある子に育てる。知識を吸収するための睡眠とあわせて、学校の学習以外の知識や情報を刺激として与える。演劇に一緒に行ったり釣りに行ったり親が巻き込むとよい。こころの脳は、相手の気持ちが読める子になるように生活のなかで身につける。
    ・幼児にスマホは与えない。からだの脳時代は、自然に湧き出る好奇心や注意分散を大事にするべき。好奇心を人工的に刺激するツールは危険。
    ・子供には成功談より失敗談を語る。その方が子どもの安心感につながりじぶんの伸びしろに気付ける。
    ・親として毅然とした態度を取る。子どもには家庭の一員として役割を与える。できれば、失敗したらみんなが被害を被るようなもの。手伝いしたらお小遣いをあげるのは筋が通らない、家庭の一員として協力しあうのはあたりまえ。
    ・非認知能力(意欲や自己肯定感、自立や協調など)は生活リズムを整えることであがる。認知能力(テストの点など)は効果が目に見えるから、非認知能力をおろそかにしがち。

    かなり良かった。確かに陥ってしまいそうなので頭に留めておきたい。しっかり睡眠取らせる。生活リズムを整える。基本放任で、いろんな刺激を与えながら本人の好きにやらせる。スマホやテレビはなるべく与えない。役割分担をちゃんとやる。気をつけたい。つい先回りしてあげたくなったり、良い学校に入れてあげたくなるけど、なるべく本人の力を信じてあげたいと思う。

  •  
    ── 成田 奈緒子《高学歴親という病 20230120 講談社+α新書》 [Kindle]
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B0BS678L55
     
    ♀Narita, Naoko 小児科医 1963‥‥ 仙台 /文教大学教育学部特別支援教育専修教授
     
    https://www.koshigaya.bunkyo.ac.jp/kyo-tokushu/Narita/index.html
     
    (20230312)
     

  • 高学歴の親が陥りやすい子育てトラブルって感じの内容。過剰に言ってるような感じもするけど、高学歴な親に限らず心配性は良くないですね。 

  • 高学歴親は「干渉」「矛盾」「溺愛」が多い。
    自立させようといいつつ、勉強だけさせて準備は親がするとか。

    子育ては心配を信頼に変える旅。

    リベンジ型の育児は失敗する。金銭感覚の狂った育児が多い。

    未就学児は原始人のように育てる。野生の勘を磨いたり体の使い方を覚えて、陽が沈んだら寝て夜明けと共に起きる。という基本的なリズムで脳を育てるのが良い。
    小学校に入ると、学校の勉強以外に向けられる知識欲を伸ばしてあげるのが良い。
    高学年からは、相手の気持ちがわかる子に育てると良い。雨が降ってきた夕方に「お父さん傘持って行ったかなぁ?」と言うと、傘があるから持って行ってない、ということは、「私、お父さんに傘持って行くね!」と言うことが言える子。

    幼児にはスマホは与えない。

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著者プロフィール

成田 奈緒子(なりた・なおこ):小児科医・医学博士・公認心理士。文教大学教育学部教授。子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表。 1987年神戸大学卒業後、米国ワシントン大学医学部や筑波大学基礎医学系で分子生物学・発生学・解剖学・脳科学の研究を行う。臨床医、研究者としての活動も続けながら、医療、心理、教育、福祉を融合した新しい子育て理論を展開している。著書に『「発達障害」と間違われる子どもたち』(青春出版社)、『高学歴親という病』(講談社)、『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』(共著、講談社)、『子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング』(共著、合同出版)など多数。

「2024年 『中学受験の落とし穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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