── 白石 昌則《帰ってきた生協の白石さん 20030407 講談社》Kindle
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B0C1BTJ6DM
── 白石 昌則&東京農工大学生《生協の白石さん 20051103 講談社》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062131676
「『生協の白石さん』の読者だった、現在40代前後の方々と、令和の今
の大学生から寄せられた質問や悩みに、僭越ながら答えさせていただき
ました。友人関係や恋愛の悩みは、私たちの世代も今も同じ。違うのは、
私たちの世代は、格好をつけて酒やたばこを始めようとしたり、イイ車
に乗りたいと思ったりするのがマジョリティーでしたが、令和の学生は
多様な価値観を持っていて、大人だなあと感じます。こういう変化は10
年ぐらい前からのように感じます」
広報部在籍の現在は、生協の取り組みやコープ商品についてホームペー
ジなどでわかりやすく伝えるのが仕事。異動のタイミングで新著出版と
は、日本生協連のツイッターの“中の人”として発信を始める予定など
があるのだろうか。
「タイミングが重なったのは、たまたまです。依頼をくださった編集者
の意図はわかりませんが、私としては、声をかけていただけるうちが花
だと思い、取り組ませていただきました。ツイッターも広報の業務の範
囲ですが、私が直接担当するかどうかはわかりません。ツイッターをPR
に活用する企業や組織は増えていますよね。ただ、業績につながってい
るかというと、そうは言い切れない。私も勉強していきたいと思います」
印税はローン返済と両親へのプレゼントに
さて、東京・昭島市生まれの白石さんは、1994年に信州大学経済学部卒
業後、大学生協(東京地区)に就職。早稲田大学に配属に。04年、東京
農工大工学部店に異動し、学生からの要望にこたえる「ひとことカード」
の担当になると、その回答文がネットで話題に。05年に出版された「生
協の白石さん」は、ミリオンセラーとなった。
「ある学生がブログに掲載したのがきっかけで広まりました。ちょうど
ブログがはやった頃でしたので、運が良かったですね。振り返るといい
思い出ばかり。書籍に自分の投稿が掲載された学生は『これ、オレが書
いた質問です!』と喜んでくれて、より学生と距離が近くなりました。
サインを求められたら謹んで楷書で書かせていただきました」
印税もドーンと入っただろう。
「著作権は農工大生協でしたので、私は一部をいただきました。自宅マ
ンションのローンを繰り上げ返済し、あとは私と妻の両親に感謝の気持
ちを込めて贈りました。偉い? いやいや、そんな大金じゃないので!
(笑)」
(取材・文=中野 裕子)
(20230605)