世界で一番やさしい考え方の教科書 [Kindle]

著者 :
  • 日経BP
4.65
  • (12)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 92
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (271ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今年はなんだかたくさん本を買って読んでいるけど、最初に完全に読了した本がこの本になりました。「世界で一番やさしい・・・」はシリーズで「会議の教科書」と「資料作りの教科書」があって、どの本も評判はいい。基本的にはハウツー本なのだけど、物語仕立てになっていて読みやすいし判りやすい。考え方の基本は「認知する」「思考する」「洞察する」の3つ。認知は、言葉の認知、状況の認知、意図の認知の3つ。思考の4つのステップは、「問いを書き出す」「考えるべきことに順位をつける」「問いに対する答えを出す」「具体的には?なぜ?で思考を深める」の4つ。そして、より多くの気付きを得るための洞察。脇道にそれる横の思考とも書かれていた。これは、洞察の定番の問で気付きを与える。具体的には認知の向き、思考の向き等を変化させるという考え方。まとめてしまうと味気ないが、事例を踏まえて読み進めるとなるほどと思うことも多かった。若者向けに書かれた本ではあるけれど、気づきの多い本でした。

  • 基本的に物語スタイルのビジネス書には否定的である。物語部分はあるが,結局は理論的な解説ページが挟まっており,その部分だけで良いと感じることが多い。物語スタイルにすることで,一部の人にとっつきやすくはなるのかもしれないが,理論的な文章に抵抗のない人には冗長なのだ。しかし,本書は,物語スタイルにすることで,理論の理解が促進されるように書かれている。著者は「私は単に考え方の方法論を語るだけではなく,物語に載せて実感を持ちながら読んでもらうことが大切だと思っていた。」と述べているが,その意図は十二分に達成されていると思う。ずいぶん前に『もしドラ』がヒットしたが,あれが源泉なのかもしれない。個人的には,ドラッカー読めば良いじゃんと思ったものだが。

    ★思考の循環サイクル
     ①認知:正確に事象を捉える
      ・言葉
      ・状況
      ・意図 
      思考や主張を捨て認知に徹する。
     ②思考:筋道を付ける
         理路整然と考える
         考えを深める
      4Step
    (1)問を書き出す
      (2)考えるべきことに順番を付ける
      (3)問いに対する答えを出す
      (4)「具体的には?」(解像度)
         「なぜ?」(論理)で深める
      とにかく手を使う。思考の足踏みに気付く。
     ③行動:思考の行き詰まりを突破する
      (1)話す(相談・壁打ち)
      (2)集める(情報収集・ヒアリング)
      (3)休む ※脳は20分しか考えられない
     ④洞察:横にそれて思考する
         現有戦力を底上げする
         ◎知識・経験・感性・勘
      定番の問い
      (1)認知向き
        ・抽象化
        ・構造化
        ・例示/置き換え
        ・目的・狙い
        ・時間遷移
        ・憑依
      (2)思考向き
        ・影響
        ・要因
        ・改善
      (3)+α
        ・示唆/教訓

    ビジネス的思考はスピードと成果が重要なので,サイクルを素早く回し続けることが必要。
    他方で,脳は20分しか考えられないというのは,ちょっと浅いか。1つの問を100時間考えろというのが哲学なので,多分思考にはもっと持久力があり,集中して考え続ければ,寝てる間にも脳は働いていて,夢の中で答えが出る場合もある。再現性が低く,ビジネス向きではないが。

    Why×3というのは,理論=理由付けのためのツールだということが分かったのは収穫だった。ついつい哲学的に根源的理由を考えてしまうが,相手から論拠を尋ねられたときの回答を準備するプロセスなんだな。

    自分はおそらく意図の認知が弱いのではないか,あと,思考に手を使うことをサボっていないか。

    このシリーズは全部読んでみても良いかもしれない。
      
      

  • 本当にわかりやすく、納得感があり、効果がある気がする本だった。
    表紙で人を敬遠させてないか心配だが、この手の本で最も良い本だと感じた。

    例えば、、
    考えている気がするが、全然進んでいない、という残念ながらよく発生していた状況が何か気がつかせ、解決策まで提示してくれた。

  • 大切なことは「自分の中にあるものを言語化し、書き出す」こと。
    それは自分自身の中にあることであり、自分が捉えている世界(現在の状況だったり、相手・関係者等)だったりする。
    書き出した言葉を客観視し、思考の足踏みのサインを見逃さずに行動して「認知→思考→行動」のサイクルを回していく。
    それが考える力を高め、相応の活動、成果に結びつく。
    手元に置き、事に当たりつつ読み返しながら実践することで、更に理解を深めたい一冊。

  • 業務改革コンサルティングを専門とし、過去に資料作成、会議の進め方についても同様の形式で本を出している、榊巻による、有効性・効率性の高い考え方の物語形式のハウツー本。考え方を認知・思考・行動に分け、それぞれの考え方のステップを解説することで、効果的に考える具体的なアクションを明確に示している。これを読むことで、確かに自分自身の考え方のどこに癖があり、どこを改善すべきかわかる。また、チームメンバーを効果的に支援できるようになるといえる。

    このシリーズは相変わらず最高にわかりやすく、役に立つ。この会社、すごいな・・・。

  • ストリーを読んでいるだけでも面白い本。
    認知→思考→行動を回して行く作業については勉強になった。
    事前に問を立て問いに対する自分の考えを持ちながら作業を進めるのは大切だと思った。
    ゴールは何なんだろう
    目的は何なんだろうと自分に問いかけながら作業を進める。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(株)
1980年生まれ。ダイワハウスに入社。08年ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズに転職。以来、計画策定を行うプラニングフェーズを中心に、建築、金融、通信、運送など幅広い業種でプロジェクトに参画。

「2020年 『ファシリテーション型業務改革』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榊巻亮の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
オリバー・バーク...
杉野 幹人
岸見 一郎
マシュー・サイド
マシュー・サイド
ジェームス W....
細谷 功
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×