本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (525ページ)
感想・レビュー・書評
-
まずは、原題が素晴らしいです。「THE MARSH QUEEN」直訳すると「沼の女王」、小さい頃から父親にカヌーで湿地帯に連れられていた主人公ロニを表しています。
本筋は、25年前に、湿地で溺死した野生動物保護管理官であるロニの父親ボイドの死の真相を突き止めるという物ですが、大方、最初の段階から誰が悪者か、想像出来ますし、その部分での展開も遅く、ミステリー要素を期待していると肩透かしを喰らうかもしれません。
この本の素晴らしい点は、ミステリー要素に有るのではなく、フロリダの湿地帯の描写、そこに住む鳥や樹木、カヌーで湿地帯に分け入る描写の素晴らしさに有ります。そして、ロニと認知症の母親ルースとの関係性等、家族の問題を扱っており、普通の小説として十分に良作と言えると思います。
☆4.5詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示