資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか (ちくま新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 共喰い資本主義が危機の本質

  • 資本主義の構造分析と、資本主義社会が構造的に孕む矛盾、そこから表出される諸問題について、コンパクトにまとめられている。

    というと、ざっくりした紹介になるが、本書の内容もざっくりしている。

    資本主義社会が本質的に搾取と収奪を自己増殖的に繰り返す構造を持っていて、そこには人種的、またはジェンダー的な被支配者がいる...といった話自体は納得がいく部分もあるのだが、いかんせん主語が大きすぎて、このテーマを新書で記すには紙面が足りないのではないか。
    実際、マクロで抽象的な視点ではそうかもしれないが、ミクロで具体的な視点は皆無な部分と、著者の感情的な筆致も相待って、SNSで義憤に駆られた政治的つぶやきを見ているような気分になる。

    共食い資本主義という言葉からして、著者の鼻息は荒い。
    冷静さよりも熱の強さを感じる文章だが、いまのリベラルには感情的なフックに欠ける部分もあるし、それが大衆的な支持を集めない要因のひとつでもあると思うので、これはこれで悪いわけではないかもしれない。

  • ■書名

    書名:資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか
    著者:ナンシー・フレイザー

    ■感想

    TOPPOINTで読了。

  • T.N

  • 資本主義を経済の枠組みだけでなく、もっと大きな枠組み、一つの社会として捉え直している。
    人種、ジェンダー、環境、政治にも資本主義は深く関与し、それが幸せにならない理由だと述べられている。
    いささか筆者の思想ありきで、具体的な根拠に乏しいと感じた。

  • 正直ひどい本だと思う
    資本主義が「収奪」しているというある意味マルクス主義以前の議論が何のデータもなく示される。資本主義社会でしかしそれらが改善されてきたことなどは全く言及なしに。
    未来へのビジョンもない。
    人とか自然に優しい社会。それ資本主義でもある程度できるでしょ。
    じゃあここでいう社会主義とは何?
    なんか1970年代くらいの左翼の議論を読んだ感じ。
    そこから多くの知は色々反省してきたのだけどね。

  • なんか読むの苦しくて頭の方であきらめ。

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著者プロフィール

ナンシー・フレイザー(Nancy Fraser) :1947年生まれ。アメリカの政治学者。ニューヨーク市立大学大学院センターで博士号取得。ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチの政治・社会科学教授。専門は、批判理論、ジェンダー論、現代フランス・ドイツ思想。邦訳書に、『中断された正義――「ポスト社会主義的」条件をめぐる批判的省察』(御茶の水書房)、『正義の秤――グローバル化する世界で政治空間を再想像すること』(法政大学出版局)、『再配分か承認か?――政治・哲学論争』(共著、法政大学出版局)、『99%のためのフェミニズム宣言』(共著、人文書院)など。

「2023年 『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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