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感想・レビュー・書評
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文章が書けないとお嘆きなあなたにうってつけ御誂え向きな一冊です。とある海底の街に住むタコが、ヤドカリの先生の指導のもとに日記を書き始め、やがて、懇意になる友達もできるというまでを描いたフィクション型式の文章指南書です。読んでいて時として涙がちょちょ切れるような気分にもなりますが、いずれにせよ読んでいて、何か自分自身の心のうちにある何かを吐き出したくなるような作品だったなあと思いました。オススメ致します。
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小中学生にも大人にも読んでほしい。
学生の頃から何度も日記が続かなくて挫折していたから、早く出会いたかった本。丁寧に自分と向き合いたいと感じた。言葉が優しくて読み終わった頃には心が落ち着く。 -
話をするとスッキリする。これは頭の中を掃除するようなものだ。モノを書くことも同じ。
悩みや不安が頭の中で繰り返されることは皆さんあるだろう。
書くことは、答えを出すことである。そのため、モヤモヤと頭の中での悪い流れを断ち切ることができる。
そのために自分以外は、読まない日記を書くんだ。
教育のなかで、人に読ませるものしか書いてこなかった。本音のない文章しか、書けなくなっている。
出来事てはなく、思いや考えを書いていこう。
よく見るのが「面白がった」などという文章。
これは言葉を決めるのが早い。時間をかけて丁寧に、感情や考えを説明することがめんどくさいから起こる。
極端ではあるが、暴力も同じ。時間をかけて説明することがめんどくさい。手をだして、分からせようとしている。
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自分の中で日記というと何もない日は書きづらく
起こったことをサラサラと書くだけのものだったり
時々自分の感情を書き殴ってしまうものだったが、
日記は毎日の出来事を少しスローモーション に1つ1つを写真のように切り取って書いていくと自分でも知らなかったもう1人の自分を知ることができるのだと思った。
この本を読みながら、日記を書いていくといつもより日記を楽しく、そして自分はこんなことを考えているんだなということが少しわかるようになった気がします。
そして、ヤドカリのおじさんの言葉がとても温かく、寝る前に読むと心が落ち着く作品。 -
個人的に参考になったのが、悪口や愚痴の書き方。
語尾に「~と思った」と書くと、ネガティブな感情と自分の間に距離が生まれ、「どうしてそう思ったのか?」という問いにつながり、それに答えながら書くことで気持ちの整理ができるそうで、これはやってみたいと思った。
読んだあと日記や文章を書きたくなったというレビューが多いけど、私はそうならなかった。なぜなら「これでいいのだろうか?」「この書き方で正解?」などと考えながら書いていたら、書くのがしんどくなってしまったから。 -
あれあれ、まるで私に言ってるような‥‥一言一句が。
絵もとても繊細な素敵な・・・・
やっぱり日記帳を買おうと思った私でした。 -
書くことが何故大事なのか、がわかりやすくまとまっている。日記が長続きしなかった理由がなぜかもヒントを貰えた。
・思うと考えるは違う。考えるは答えを出そうとすること
・今頭にあるのは心配事なのか考え事なのかを分けて整理をする
・言葉にすれば後戻り出来ないが、書いて整理することは何度でもやり直せる
・日記は時系列の記録では無い。書きたいと思った情景をスローモーションで描き、その時描いた気持ちや感情が何似てるか?を一つ一つ丁寧に噛み砕く。
⇒後に見る自分が読者として楽しんで貰えるように。 -
中学生のタコジロー。
緊張すると顔が真っ赤に染め上がるから、時々ゆでダコジローと言われる。勉強はできないし運動もダメ。おしゃべりだってうまくない。おかげで中学に上がってからはずっといじめられていた。
ある日、公園の片隅で偶然出会ったヤドカリのおじさん。
おじさんはぼくに、教えてくれた。
永遠みたいなひとりの夜を、どう過ごせばいいのかを。
(時間がなくて走り読み)
頭の中にある言葉にならないぐちゃぐちゃしたもの(作中では「コトバミマンの泡」と呼んでいました)との向き合い方、話すことと書くことの違い、書くことの有用性と書き方について、物語形式でひとつひとつ丁寧に教えてくれています。
思春期の頃、自分も毎日ではないけれど書いていたなあ、そしてそれは幾度となく読み返してきたなあと、まさに未来の自分が読者となっていたことを思い出しました。こういった指南書があるわけではなく、感情の羅列だったそれらは、もう読み返すことはないだろうと処分して今は書いていませんが、あの時自分に必要だったことなのだと、読み返していた頃の自分にとってもそうなのだと、この本を読んで確信を得ることができました。
10代にすすめたい一冊です。 -
全生徒にすすめたいくらい刺さりました!
中学生をメインに想定して書かれたようですが、大人も十分読む価値があります。
スクールカースト上位層の友人との関係などに悩むタコジローが、ヤドカリの叔父さんとの出会いから変わっていく物語ですが、ものの考え方や考えを言葉にすることの大切さを学べます。
喜多川康の小説に似ているかも。
(和高)