透明になれなかった僕たちのために [Kindle]

著者 :
  • 河出書房新社
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感想・レビュー・書評

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  • 美しいポエムのような物語。美しすぎて登場人物それぞれに人間臭さを感じられず感情移入が難しい。確かに禁断の真相ではあったが現実離れしすぎて、事件の内容そのものにも没入できず。人の、血の通いが感じられたのは、主人公の最後の決意「僕は決めた。生きる。」

  • 想像していた話とまったく違ったけど、おもしろかった。人間のあったかさゼロ、おぞましさ全開。体外受精のときに人を殺したくなる衝動を遺伝子に組み込まれた、しかもそれを何百件もやってましたって話(しかも彼らの遺伝子を解読すると殺人映像のリンクにつながる、こわすぎる)。AIの進歩や卵子凍結の常態化を耳にする昨今、他者の思惑で命がコントロールされるのはありえない話じゃないと思う。綺麗なとこだけみてやさしく生きてたいけど、そうもいかないよな実際。強くならなくちゃなあ。

    ・変どころか、彼女の顔は異様に整っている。その容姿の整い方はどこか人工的で、現実味がない。まるで写真アプリで加工したような顔。彼女の存在だけが、現実の空間から浮いて見えた。肌も滑らかでつるつるしていて、彼女の顔はSNSから出てきた概念みたいだ。

  • 内容的にはおぞましい出来事なのに長文の美しい詩を読んでいるような感覚になりました。映像化に向いていると感じました。

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著者プロフィール

『君は月夜に光り輝く』で第23回電撃小説大賞≪大賞≫を受賞し、デビュー。

「2019年 『君は月夜に光り輝く (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐野徹夜の作品

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