九条の大罪(11) (ビッグコミックス) [Kindle]

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  • 小学館
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  •  九条間人は、烏丸弁護士によって、無罪放免。壬生も、京極の武器を提出することで、無罪放免。犬飼の死体はまだ見つかっていない。伏見組は、京極に絶縁状を出す。京極に対して壬生が暴いた武器庫の件と個人的な復讐で組員を私物化したと言う理由だった、雁金は組長の座を目指す。一方で、稼ぎかしらの宇治は、仮想通貨の仕事で稼ぎ、組に上納する金額が20億円。宇治は壬生と繋がっている。宇治は、雁金に関しては、組長の器ではないと思っている。
     ターゲットは、荒稼ぎする病院。コロナで幽霊患者を作り、20億円を不正取得。院長は未成年者と淫行。ますますバッシングされる。そして、そのおかげで弁護士は弁護士料を値上げする。
    「金だけ、今だけ、自分だけ。自分の命が何よりも大事って価値観だけで本当にいいのか?命をかけて守るものがあるなら、死ぬ覚悟が必要」と九条間人はいう。「後悔先に立たず」が信条。
     九条間人は「必要とされる人」になりたいのだ。
    医療の仕組みは、国民の税金から、医療費40兆円も使っている現実を憂う。そして、長男の医療に対する考え方と弟の拝金主義的医療がぶつかり合う。何が正しいのか?作者は、社会悪を冷徹に見る。
     九条間人は、拘置所経験をすることで、一回り大きくなるのだった。

  • 半グレと法曹のリアル(知らんけど)が新章突入。総合病院編。変態ばっかり描かれていて今回も面白かった。壬生くんがんばれ。

  • お医者さんたちってそうなのか(おそらくちがう)。

  • 九条の大罪(11)2024

    週刊ビッグコミックスピリッツ2023年第48号、第49号、第52号、2024年第4・5合併号、第6号、第8号、第9号、第11号掲載作品。
    2024年3月5日初版第1刷発行
    著者 真鍋昌平
    電子書籍制作会社 株式会社昭和ブライト

    『九条の大罪』(くじょうのたいざい)は、真鍋昌平による日本の漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、2020年46号から連載されている。2023年2月の時点で累計部数は190万部を突破している。

    半グレやヤクザや前科持ちといった顧客からの厄介な案件を主に扱う弁護士が、法律と道徳を分けて考え、依頼人の利益のために最良の解決策を追及していくストーリーとなっている。執筆にあたり、作者は『闇金ウシジマくん』の連載中から闇金業者の視点で物語を描くことに限界を感じており、取材中によく挙げられていた弁護士の話を聞いてみたくなって約50人から聞いた結果、前述の弁護士の話で心を動かされて「人間が抱える葛藤、心の揺れ動きを描きたかった」と描き始めたうえ、足かけ5年にわたって司法に関する取材を重ねている

    以上のようにWikipediaで解説される漫画作品。
    暴力の連鎖16、17
    母親の命日
    生命の値段1〜5
    までが掲載されている。

    これまでの話の中でかなり長編だった暴力の連鎖がこれで終わる。
    闇金ウシジマくん的展開は流石にしないか。
    壬生の周到さが京極を上回った。
    前巻の感想でも貞観政要を読む壬生との対比が印象的だった。
    京極は伏見組を絶縁されるのだった。
    絶縁状そのものは闇金ウシジマくん46巻(最終巻)で滑皮にも出ていた。
    その時は既に滑皮も逮捕且つ死刑の可能性が高く、何でもない感じで描写されていたものの、ヤクザという組織においては死刑宣告に近いものがあるんだなと。
    組員を私的理由で使ったことも遠因とされていたが・・・
    あとは金を生み出し本部に上納し続けれる奴が偉いという意味では新キャラクター宇治は滑皮とダブって見える。
    現代のヤクザ組織はもう殆ど会社に近いと思う。

    宇治と壬生が日本の防衛体制、戦後日本のあり方のおかしさなどを語りあう場面がある。率直に言ってネトウヨっぽい浅い見解ではないのかとちょっと心配になる。
    歴史を勉強すればするほど大日本帝国の問題点は山のように出てくる。
    アメリカ、中国と対等にやって且つ独自性も発揮できているのはせいぜいフランスとかくらいじゃないのか。大半の欧州国家もNATOに入っている。
    日本国憲法にも課題があるのは事実だが、当時の大日本帝国憲法にはそれ以上の問題点も内蔵されていて天皇主権説というものが天皇機関説を潰し軍部独裁体制への道を作っていった。蓑田胸喜などの天皇主権説者達の異常な言論が日本中を覆い尽くし冷静な言論を封殺していった。
    話を戻す。
    生命の値段は日本の医療体制の問題点などが列挙され、九条の大罪っぽさが戻ってきた感がある。第1巻1話の親子の話を振り返る部分もあるし・・・。日本の医療体制も本来であればこうなる前に適切な修正が入るべきだったものの自民党の不作為の為にここまで異常な状態が続いている。もちろん「構造的な問題は現実化する」ので必ず維持不能に陥る。その前にもっと手を打たないといけないがズルズルとここまで来てしまった。
    面倒なことを放置するともっと面倒なことになるという好例だ。
    あとモデルの病院の親子・・・全員とんでもない。まともっぽいと思っていた長男も手術前はセックス依存症みたいになっている・・・
    弟も休日は妻と過ごすことにしているって電話してる側でそれ妻じゃねー!!って感じだし。お前ら揃いも揃ってSMプレイがSNS流出した親父を罵る資格あんの?って思う。
    性欲が良くも悪くも異常過ぎるという意味で親子だわな。

    あとこの生命の値段編から九条の髪型がちょっと変わる。
    話も大きく変わっていくのだろうか。
    より精進して仕事をやっていくという決意の現れなのだろうか。
    あと丑嶋が乗っていたような似た車に変わっている。



    印象に残った点

    プロテインとコーヒーって市民権得てるものなのですか?まるでミルク面で出てきましたが。

    俺は負ける戦いはしない。
    勝つ戦いだけをする。

    今のご時世、あんな暴力丸出しのヤクザは不要だ。
    みんな迷惑しとる。

    宇治。これからは金と頭脳と暴力が三拍子揃ってるお前の時代だ。

    DEXとは仮想通貨の分散型取引所のことです。

    真っ当にやってる会社以外に、ハッキングで仮想通貨を盗難するチームと、
    他のDEX業者に仕込んだこちら側の人間に顧客資金をガンガン不正に引き出させ傾いた会社を買収するチームがいます。

    そうかそうか。金が入ればなんでも構わん。

    事業拡大には荒っぽい人間がもっと必要なんです。

    組長は俺の絶縁など絶対に許さんはずだ!
    裏で絵を描いた奴がいる!

    ヤクザとか関係ねーだろ?
    人より長く生きてきたなら想像力働かせろ。
    吐いた唾見て気分悪くなる人間のことをよ。

    国を核の傘で守ってくれるって本気で思ってるのかね。
    戦後占領軍が9日間で作った憲法を後生大事に80年も崇めてる。
    新興宗教のクソ経典と大して変わらないのによ。

    核武装した独裁国家に囲まれてるのに、丸腰で外交したら舐められるのは当たり前だ。
    このままでは数年で米国と中国の二重属国になる。
    不条理な政策を押し付けられても黙って受け入れる臆病で卑怯な国だからな。

    憲法9条なんか今すぐ破棄すべきだ。
    ガタガタ言ってくる連中に大して舐められないように。
    潜水艦5隻に核弾頭積んで自主防衛したら済む話じゃねーか。

    (壬生のこの発言は故・石原慎太郎みたいな言説だな。これは誰かの発言をそのまま言っているだけではないのか。それとも自分の気に入った部分だけをしゃべってるだけという印象。もっともっと勉強するとそれほど単純な話はないということが見えてくる。もちろん日本国憲法9条が事実上神棚に祭り上げられて、本質的には守られていない現状の方が危険だ。本来の意味で日本に立憲主義、憲法が国家権力を縛る形をつくらないといけない。それは日本国憲法でも大日本帝国憲法でも出来ていない。)

    俺たちが絶対に奪われてはならなかったものは、自主防衛権でも金でもない。
    信念だ。
    信念が奪われた。

    金だけ、今だけ、自分だけ。
    価値基準がないから判断力がない。
    目先の損得で選ぶ拝金主義に成り下がった。

    (果たして当時の大日本帝国はどうだったのか、そんな信念があったのか、判断力のない軍事作戦がどれだけあったと思ってるのか、インパール作戦などもあったぞと言いたくなる)

    正義を実現するには大きな権力がなければ意味がない。
    俺たちの世代で変えないと。

    命をかけて守るものがあるなら、死ぬ覚悟が必要


    僕だって誰かの役に立って必要とされたい。

    自分自身が中に入ってわかりました。
    接見に沢山来てくれる弁護士が、どれだけ心強いか、実感しました。
    より精進して仕事に励みます。


    開業医の既得権益を他人に譲る馬鹿がどこにいるんだ?
    それにあの世間知らずの馬鹿息子にいくら金を使ったと思ってるんだ?

    開業医は医者の素養がなくても医師免許があればやっていけるシステムだから、息子を何浪させてでも医学部に行かせたのは一族で我が総合病院の既得権益を守るためだ。

    アメリカ製の医療機器と新薬を日本政府は超高額で買わされてるから、医療費が跳ね上がる一方です。
    1980年代、日本の医療機器や製薬会社は技術の高さに定評があった。
    レーガン大統領と中曽根首相が交わしたMOSS協議で、医療機器と医療品の承認をアメリカに事前相談しなきゃならなくなってから、輸入額が輸出額を上回りました。

    (壬生の台詞。何だろう。そうなんだろうが、ちょっと陰謀論臭くも聞こえる。ロシアや中国のコロナワクチンとか結局、中途半端なままだったし、どうなのだろうか。そんな一方的に中曽根だけの失政なのか。それならこれまでの自民党政権や政権交代時の民主党は何をしていたというのか。)

    ここでど素人が何言っても変わらねーから。

    女王様、もうトイレを我慢できません。

    生意気な医院長だな?そこでやれ、豚野郎。

    日本の医療は世界的に類を見ない状況です。
    施設に入所している寝たきり老人は300万人以上います。
    他国では医療機関で何十年も生きている人間はいない。

    なぜなら無駄な過剰医療での延命治療をしないから。
    生き物は自力で食えなくなったら死を迎えるのが自然、という考えがあります。

    点滴、胃ろうで生かされて、意識も精神もない人を人間と言えるのか。

    大衆は大岡越前みたいな勧善懲悪が大好き。
    正義の味方であるヤメ検の偉い先生と、謝罪会見でみんなに怒られる謎の儀式で終わる。

    日本は第三者委員会が調査して「こうでした」って喋ると訴訟も起きず世の中が落ちつく変な国です。

    理想で飯は食えないんだよ。

    国は高騰した医療費を抑えるための診療報酬改定で診察報酬を下げたい。
    借金して病院を建て、返済しながらの病院経営はどこも崖っぷちでヒーヒー言ってる。
    病院が生き残るには病床を満床にしてさらに患者を集めて受診回数を増やして薄利多売で稼ぐしかないんだ。

    薬漬けにして寝たきり老人を増やす医療に未来はあるのか?

    病人を作って病床を埋めるのが病院経営のセオリーだ。

    患者の奴らは意識が低い。
    医療保険制度で医療費のほとんどが税金で支払われていてめちゃくちゃ安く済むから無自覚だ。高額医療を受けてる自覚はない。
    安いから、ちょっと具体が悪いと病院に入り浸る。

    満員電車で疲弊してる現役世代のサラリーマンから搾り取った税金で、医療費40兆円を湯水みたく使ってる。その恩恵を受けてるのが地球より重たい命を預かるお医者様だ。

    お前は一歩下がり、周りをよく観察して動いているな。
    心から役に立ちたい、という心意気を感じる。

    久我、今といざを分けるな。
    人の一生は一瞬が積み重なったものだ。
    今日死んでもいいように丁寧に生きろ。

    ほとんどの医者は医者になってから勉強をしない。
    どんどん医療は進歩してるのに、何も学ばないんだ。

    2024/03/02(土)記述

  • 壬生が京楽をはめて破門させた
    クズ医者編

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著者プロフィール

漫画家。神奈川県出身。1998年、『憂鬱滑り台』で「アフタヌーン」(講談社)四季賞夏のコンテスト四季大賞を受賞、同誌同年9月号に掲載され商業誌デビュー。2011年、『闇金ウシジマくん』(小学館)で第56回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。その他著書に『スマグラー』『THE END』(講談社)などがある。

「2017年 『THE END クライマックス編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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