十分判っていると思っていたその
「他人支配」というワードと、電子書籍での安価さで購入。読了。
まあ大した事ない軽いモノ・・・との先入観が、
読み終えた後には誤っていた!と感じさせられた。
1章:その苦の理屈。
2章:様々な人間関係での実際的な問題と対処や技術。
3章はマトメ的だがここは真理的精神世界的にも酷すぎるので
パスだった。
が、著者の言いたい事やその思いは理解できる。
1章:その他人支配は自分勝手、自己中心、執着、欲、自己に固執etc.
などと言い換えられる部分で、それが苦の元であると。
それとの対極が(これも当たり前だが)「多様性」。
だが、
その欲求と、向上心の違いの理屈が述べられており、
その部分が非常に良かった。
欲は理想と現実のギャップが苦しみなのだが、
「その現実自体が苦なのではなく、その差異こそが苦。」であると。
ここではその「自己不一致」の状態改善方法として、
主観を入れない「ありのまま」を受け入れ、
まずそこからスタートするという方法を紹介している。
それこそが「向上心」であり、
不一致状態のまま上を目指すのはそれとは逆に
「欲求」と定義されている。
(その「理想」のハードルを思いっきり下げるというメンタル改善方法が、
「ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則 森川陽太郎著」
に詳しい。 非常に本書に似ている。)
欲求を下げるのは至難。と言う事で、
感謝心を高めるという逆方向からのアプローチ。つまり、
「欲求と感謝は真反対」という部分がこれまた非常に理解でき、
眼から鱗。
(それにより、個人的には、
「自分と他人は真反対」であり、
またシーソーのような関連性関係性で存在しており、
「自分」という絶対性などというものはない。
自分寄り側の支配を変えれば他人もその関係性で変化する・・・等
という理屈が弾き出されたので、
そのような感じの第3章の結論が来るのが自然では・・・
と思ってしまった。この考えも本書の他人支配の範疇。笑)
2章、様々な人間関係での「他人支配」。
親子、恋愛、仕事、等。
仕事関係に於ける簡素なテクニックが非常に良かった!
心理カウンセラーの実際の経験から導き出された
非常に概念妄想現実ではない、「現実」的な考え方と対処法。
意外な程、自己のその「自己中心」意識、つまり、
「他人支配」意識の把握理解に効果的であった。
読後の結果+電子書籍で安価であったという点で、☆5つ。