アインシュタインの旅行日記:日本・パレスチナ・スペイン [Reader Store]

  • 草思社
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  • / ISBN・EAN: 9784794224002

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  • 杖の師匠に紹介されて読んだ一冊。
    物理学者のアインシュタインが、日本を旅行したときの日記が収録されている。パレスチナや香港なども収録されているが、日本について全体的に好ましいイメージを持っていたことが読んでいてわかり、嬉しく感じた。
    この当時、ヨーロッパから見たら、日本は極東の小さな島で、よくわからないこともあり、神秘的な印象を持つ人は多かった様だ。アインシュタイン博士も例外でなく、東洋の小さな島国にもかなり関心があった様である。やはり日本人といえばその自然と礼儀正しいことが好ましい例として取り上げられるが、本書でも
    「自然と人間が、ここ以外のどこにもないほど一体化しているように思えるのです。この国から生まれるものはすべて愛くるしくて陽気で、決して抽象的・形而上学的ではなく、常に自然を通じて生まれてくる現実と結びついています。」
    「日本人のことをお父さんは、今まで知り合ったどの民族よりも気に入っています。物静かで、謙虚で、知的で芸術的センスがあって、思いやりがあって、外見にとらわれず、責任感があるのです。」
    と述べている。
    アインシュタイン博士が日本を訪れたのは大正時代だが、戦前の日本人のような、欧米人から見て素晴らしいと感じるような民族性が現代日本人にもあるのだろうか。戦後の日本の発展は目を見張るものがあるが、この日記に書かれているようなもので、失われてしまった伝統的良さも案外多いのではないだろうかとも感じた。

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著者プロフィール

アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)
ドイツ生まれの理論物理学者。1879年3月14日生まれ。チューリッヒ工科大学を卒業後、ベルンで特許局技師として働きながら研究を続け、1905年に特殊相対性理論など画期的な3論文を発表。1916年には一般相対性理論を発表。1921年度のノーベル物理学賞を受賞。この時期から世界各国を訪問するようになり、1922年~1923年に訪日。ナチス政権の成立にともないアメリカに逃れ、以後はプリンストン高等研究所を拠点に研究を続ける。1955年4月18日死去。「20世紀最高の物理学者」「現代物理学の父」等と評される。

「2019年 『アインシュタインの旅行日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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