花園の思想 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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感想・レビュー・書評

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  • すごく好きだった。「花園」やその周辺の描写が、「私」の生活が「花園」に満たされてゆく感じや、もの悲しさを際立てていてよかった。作品自体のモチーフや雰囲気が好きなのでそれらを自分の言葉にする冒涜を犯したくないと思ったくらい好きだった。

  •  死にゆく妻を囲む美しい花園、野蛮な活力に溢れた漁村の描写と、そのコントラストがすごくて圧倒される。花園のなかでも、ほかの女たち――病人を世話する看護婦たちは若々しい生命力に溢れており、妻の死はいよいよ鋭く美しく彫琢されている。ここは、生と死、幸と不幸が倒錯する場所だ。

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著者プロフィール

よこみつ・りいち
1898〜1947年、小説家。
福島県生まれ。早稲田大学中退。
菊池寛を知り、『文芸春秋』創刊に際し同人となり、
『日輪』『蠅』を発表、新進作家として知られ、
のちに川端康成らと『文芸時代』を創刊。
伝統的私小説とプロレタリア文学に対抗し、
新しい感覚的表現を主張、
〈新感覚派〉の代表的作家として活躍。
昭和22年(1947)歿、49才。
代表作に「日輪」「上海」「機械」「旅愁」など。



「2018年 『セレナード 横光利一 モダニズム幻想集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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