★2.5かな、初期の頃の(?)作品からか若干粗さが目につくし、この作家独特の苦々しさがほとんど感じられないと言っても差し支えないかも。要するにその後の作家の作品と対比すると相当に物足りなさを思える次第。
ただ偶然この直前に読んだ『永遠の0』との図らずも比較することとなり、それはそれで実りがあったかな。
『永遠』はやはりエスタブリッシュメントへの怒りが一番にあると言っても良いだろう。一方、本作の主眼はあくまでも個人にある。ここに作家の志向の本質的違いがあると思う。そして多くは語りませんが、当方の基本的立場はやはり前者への疑念と後者への共感ということになりましょうかね。
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- 感想投稿日 : 2016年4月6日
- 読了日 : 2016年4月6日
- 本棚登録日 : 2016年2月28日
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