出口のない海 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2006年7月12日発売)
3.82
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本棚登録 : 3949
感想 : 479
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★2.5かな、初期の頃の(?)作品からか若干粗さが目につくし、この作家独特の苦々しさがほとんど感じられないと言っても差し支えないかも。要するにその後の作家の作品と対比すると相当に物足りなさを思える次第。
ただ偶然この直前に読んだ『永遠の0』との図らずも比較することとなり、それはそれで実りがあったかな。
『永遠』はやはりエスタブリッシュメントへの怒りが一番にあると言っても良いだろう。一方、本作の主眼はあくまでも個人にある。ここに作家の志向の本質的違いがあると思う。そして多くは語りませんが、当方の基本的立場はやはり前者への疑念と後者への共感ということになりましょうかね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年4月6日
読了日 : 2016年4月6日
本棚登録日 : 2016年2月28日

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